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□ナギレイション
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ある日の岩鳶高校のお昼時。
二限の終わりを告げるチャイムが
校舎に鳴り響き、今か今かと
待ち構えていた生徒たちは、
一気に廊下に放たれて行った。

そんな騒がしいお昼休みの中で、
岩鳶高校の屋上では、
ゆっくりとした時間が流れていた。

江「今日は、私がみんなの為に、栄養のバランスを
考えてお弁当を作ってきたから、しっかり食べてくださいね!」

江は水泳部四人を屋上に集め、
満面の笑みで、持ってきたお弁当箱の蓋を開けた。

渚「うわああ! すっごおおい! 前回より品が増えてるうう♪」
遙「鯖は入っているか?」
真琴「それより、今回のは…プロテイン入ってないよね…?」
江「大丈夫です!プロテインは入れてませんよ!」

前回のお弁当があまりにも不評だったので、
プロテインはやめて別の物を入れたのだという。

怜「江さん、ちょっと待って下さい…僕昨日江さんが薬局から
出てくるのを見かけたのですが、もしかして、このお弁当の
買い出しだったっんじゃ…。」
江「そうよ〜! 怜くん勘がいい!」
怜「…。」
渚「いただきま〜す!」パクッ


そんな話にもお構いなく、渚は江が作ったおにぎり
をひとくちで平らげてしまった。

渚「んん〜!おいしい! れいちゃん、ヨーグルト味だよ♪」
怜「ヨ、ヨーグルト味…コレってもしかして‥。」
江「ウイダーインゼリーよ! ほら、プロテインって水で溶いてもどうしても粉っぽくなるじゃない? だから、最初からゼリー状のウイダーインゼリー・プロテインを入れてみましたーー!!」
怜「…。」

この時、怜は一瞬疑ってしまった。この子は鮫柄の諜報員なんじゃないかと。

怜「って、そんな何でもかんでもプロテイン
入れればいい問題じゃないんです! コレだと糖分が
多すぎて逆に不健康ですよ! 糖尿病で殺す気ですか!?」
江「えー、でも渚くんは美味しそうに食べてるよ?」
怜「彼がおかしいんです!その証拠に見てください!
さっきから、遙さんと真琴が息をしていません!」

二人共、本当に息をしていなかった。

江「きゃああああ!大変!遙先輩!真琴先輩!息をして下さい!」
渚「はるちゃ〜ん?まこちゃーん?起きて―! ダメだよ!死んでる!」

すると江は突然、遙と真琴を背負い

江「こうなったのも私の責任です!二人を保健室に連れていきます!!」

と言い残し、二人を抱えながら走って階段を降りて行ってしまった。
残された怜は速くこの殺人兵器を処分しないと、と思いお弁当箱に手を伸ばした。
しかし、何かが変だ。アレだけあったお弁当箱の中身が、すっからかんに無くなっているではないか。横にはもぐもぐ顔の渚くん。まさかッ…怜は恐る恐る彼に訪ねてみた。


怜「あの…渚くん?」
渚「おほひあお、えいひゃん?(どうしたの、れいちゃん?)」
怜「まさかかとは思いますが…ここにあったお弁当。全部食べちゃいました?」
渚「ゴクッ。うん! 美味しかったよ!」
怜「…。」

怜は彼の味覚を疑ったが、
それよりも糖分の取り過ぎを心配した。
そんな矢先に…

ビリ!ビリリリリ!
渚の手元で何かが破ける音がした。

怜「あ、あの渚くん。今、手で破ってる袋って岩鳶名物の…」
渚「いわとびっくりパン!」
怜「ソイヤッ!!」パシーン

渚の手を離れ、元気に飛び立ついわとびくん。屋上から飛び立った鳥の行方を、僕たちはまだ知らない。そんなことを思いながら、怜はおもむろに体勢を立て直す。

渚「あああ!ひどおおおおい!」
怜「ひどおおい!っじゃ無いですよ! 殺人兵器を食べきった後に、あんなカロリーと糖分の高いいわとびっくりパンなんか食べたら、本当に糖尿病に成ってしまいます! むしろ今の行為に感謝して欲しいくらいですよ。」
渚「むう…。」
怜「何か不満でもありますか?」

すると、渚は急にズボンとパンツを脱ぎだした。

怜「!?」
渚「な、なら…でみてよ。」
怜「え…?」
渚「…んでみてよ。」
怜「…ん?」
渚「だーかーらー!!! 僕のおしっこ飲んでみてよ!!」

誰がこうなることを予想しただろうか。
その結果、五秒ほど二人の間に微妙な空気が流れ、怜の額には変な脂汗が出ていた。
そして、渚は恥ずかしそうにこう続けた。

渚「そんなに糖尿病を心配するなら、実際におしっこが甘いか確かめてよ!それでもし甘かったら、僕も納得するから…///」

ハッっと我に返った怜は、手にも汗が溜まっていた。

怜「な、ななな何言ってるんですか、渚くん! そんなこと出来るわけないじゃないですか! ご、ご自分が何を言ってるのかちゃんと理解できてますか??!」
渚「でもぉ!僕が糖尿病にならないか心配で、僕のいわとびくんを野に放ったんでしょ?
それならそれくらいしないとお。あれぇ、良いの?理論家の怜ちゃんが根拠もないのに騒いでたことに成っちゃうよ??」
怜「くっ…で、ですが、そんなこと。僕たちは男同士ですよ?」

渚は少し考えて、そうだ!っと手を叩いてこう答えた。

渚「なら、僕声高いから女の子みたいな声出すよ!それなら良いでしょ?♪」
怜「そ、そういう問題じゃ(でも、ここで逃げたら僕のポリシーに反しますが、男同士でそういうことはちょっと…うーん…。)」

怜の葛藤はいつの間にか、おしっこを飲む飲まないではなく、男を受け入れるか否かになっていた。すると、渚は急になよなよしながら、肩を小さくして

渚「れーいちゃん、どう?女の子みたいでしょ?」【女声】

と、女の子も女の子を辞めたくなるような可愛い声で、怜に話しかけた。

怜「!?」ムクッ


渚の女声に、いつの間にか怜の股間のドルフィンはバタフライしていた。
そんなはずはない。僕はノンケだ。そう言い聞かせてもおさまらないことに、いつしか不安よりもそれに対する何故そうなったのかという探究心が彼の脳を支配していく。

渚「あ、あああ//// で、出ちゃう。出ちゃうよおおお///」【女声】
怜「え? あ、ああっ」パクッ

渚の急な尿意に、怜の体は勝手に動いてしまっていた。
ちょろちょろ、ちょろちょろと遠慮無く流れる
渚の黄色い洪水が怜の口の中へと注がれていく。
怜は無我夢中で顔を股間から剥がそうとするが、
渚が手で押さえてしまって逃げられない。

怜「む、むぐう! はあ、はあ。むぐうううう」
渚「れいちゃん、何だか気持ちいいよおおお///」【女声】

苦しい。息が出来ない。よだれが地面に落ちていく。
そして頭のなかが真っ白になっていく。
そして、そんな薄れゆく意識の中で
怜はそのおしっこの中に、ほのかな甘味と
独特なフレーバーを感じていた。
ついに渚のおしっこが全て出きってしまった。

ジュポンッ…
乾いた屋上の空気に奇妙な吸着音が響く。

怜「はあ…はぁ…はあ(苦しかったけど、この味ハマってしまいそう)」

怜の頭の中にはもう渚のおしっこのことでイッパイだった。

渚「ふうう、気持よかったぁ。ねえ、れいちゃん? 僕のおしっこ甘かった?」
怜「凄くよk…(まって下さい、ここで美味しいだなんて言ったら、僕は変態のレッテルが貼られてしまいます。つまり、合法的に渚くんのおしっこを飲むには…)
渚「え?なになに?」
怜「凄く良くない状態です。僕が渚くんの健康管理をするので、毎日採尿させてください!」
渚「そ、そんなに悪いの…?」
怜「はい。でも大丈夫! 僕の理論から導き出す健康管理で、改善に向かうでしょう!」
渚「本当に! やったー!!」
怜「ですから、明日から毎日僕の口に直接おしっこを入れて下さい。ただし、コレは他の人には言ってはダメですからね!」
渚「ええー、なんでー?」
怜「みんなに心配をかけてはイケません。もうすぐで県大会ですよ? 変な心配かけて、先輩たちに気を使わせるのはよくありません。僕達だけで、直しましょう!」
渚「れいちゃんって優しいんだね!」
怜「もちろんです。僕達はチームメイトじゃないですか!」

それから毎日。怜は渚のおしっこを飲み続けた。その結果…怜は糖分の過剰摂取で糖尿病寸前にまで成ってしまった。

渚「れいちゃん?今度は僕がれいちゃのおしっこを飲んであげるね」

おしまい
 

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