華麗なる腐女子日記
□一日目
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皆さんお久しぶりです。腐の道を極めようと日々精進している小野原悠伽です。
私は今、天敵にあっています。
「え、まだ息してたの?あなたごときが酸素を吸って言いと本気で思ってるの?」
「罵倒ってか毒舌だよね!?それ!!真理ちゃんひどい!!」
秀徳高校体育館。いつものように真ちゃんと和ちゃんで妄想していた私にとんでもない奴らが押し掛けてきた。
「大丈夫!!悠ちゃんなら息してなくても三十秒は生きられるよ!!」
「それは普通の人間なら当たり前だと思うんだ、和葉ちゃん」
「いいじゃねーか。やってみろよ」
「宮先輩の笑顔が眩しいぜ…」
そう、引退した先輩達が遊びに来たのだ。先輩達だけならいい。むしろ毎日全裸で待っているから。もちろん、心の中だけだよ!!けど、この二人は…二人だけは…
「和兄!野球拳やろ!」
「なぜに野球拳」
「和ちゃん、私もみたい」
「やだ変態」
和葉ちゃんはなんと和ちゃんの妹なのです。全体的に和ちゃんが女の子になった感じ……今年の文化祭は和ちゃん女装しないかな。
「は!?邪念が!!」
和ちゃんはどこからか取り出した塩を私に投げた。清めの塩と書かれている。ひでぇ。
「兄様、こんな変態とどうして一緒にいるんですか」
「む…。なんとなく、なのだよ」
そこは理由があっても良いと思うんだ。真理ちゃんは真ちゃんの妹。真ちゃんをちっちゃくして女の子になった感じ。…真ちゃんも女装しないかな。
「邪念!!」
「ひでぶ!?」
真ちゃんはどこからかとりだした岩塩を私に投げてきた。マジどこから取り出したの!?
「私はただ二人が女装しないかなって思っただけなのに!!」
「十分邪念だな、オイ」
村先輩の厳しいツッコミ。久しぶりに聞いて私は嬉しいです。
「消えなさい、この微生物にも劣るゴミが。エコのためにリサイクルされに行け」
「言い方が辛辣!?」
なぜ真理ちゃんは私にばかり辛辣なのだろう。
大先輩が苦笑し、真理ちゃんの頭を撫でた。
「もっとやれ」
「あれ!?」
大先輩がひでぇ。でも体が火照っちゃう。
「大坪ー。監督なんて?」
大先輩の背中に飛び付きながら宮先輩は聞いた。宮先輩は私を悶え死にしたいのだと思う。ガチで。
「ああ…」
大先輩は頷き、周りを見渡す。
ちょうど、練習が終わり残ったのは自主練のため残った真ちゃんと和ちゃん。そしてそんな二人を見てハァハァしてる私に遊びに来た先輩達。
つまり元スタメンだけが残っている。あ、あと妹ちゃん二人。
「キセキの世代がいる六校で交流会という合宿を行うらしい」
ちなみに参加者はウィンターカップにでたスタメン達。
「引退した者は参加自由らしいが…もちろん」
先輩達も参加するよね。筋金入りのバスケ好きだし。
「交流会、ねぇ…」
和葉ちゃんの呟きになんとなく嫌な感じがした。
そう、まるで彼女もついてくるかのような、そんな予感だ。
まぁ、とにかく。
「また他校で妄想できるのかぁ」
「緑間ー高尾ー手伝え。こいつ埋める」
うっとりといったら宮先輩の容赦ない一言が返ってきました。
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