華麗なる腐女子日記
□六日目
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ハローハロー皆さん。風呂を覗いた罰として夕御飯まで逆さに吊られた小野原悠伽です。頭が爆発しそうでマジで辛かったです。
「だから、肉を食えって」
「お断りします」
「あのなぁ」
本当は夕御飯の時も逆さに吊られる予定だったけど他校のみんながさすがに、て言ってくれたお陰で許してくれました。皆、マジ天使。
「はら、口開けろ」
「あーん」
「ん」
火神君が仕方ない様子で黒子君に肉を食べさせた。あれだね、死ねるね。これ。
「千尋…」
「うるさい。食生活まで口出すな」
「肉も食べないとスタミナがつかないだろう」
「知るか」
黛さんも肉好きじゃないみたい。赤司君がため息をついて。
「はい、あーん」
「むぐ!!」
「征ちゃん…黛さん苦しそうよ」
黛さんに肉を食べさせた。あれだ、朝ご飯の逆バージョンだ。赤司君がめちゃくちゃいい笑顔です。
「死ねる!!」
吐血しましたが何か?口から血が出る私をみんなが避けてきた。
「あらあら、大丈夫?」
聖女がいました。凉伽さんの優しいほほ笑みは私の汚れた心を洗い流してくれるかのようで…。
「ごめんなさい。ごめんなさい!!」
謝らずにはいられなかった。
そして私は涙を流しながら凉伽さんのもとから走って逃げた。しょうがないじゃん。
「よいではないかーよいではないかー」
「だからセンパイからかうの止めてって言ってんじゃん!!」
悪どい笑みを浮かべ笠松さんに詰め寄る涼伽さん。黄瀬君の背中に隠れ顔を真っ赤にする笠松さん。黄瀬君はさながら騎士のように守っている。
「遺書用意しておいたほうが良いかな…」
ポッケに十枚ほど持ってるけど。
「今吉さん何か機嫌いいな」
「ん〜。鰻重がな、あったんや」
「ああ…だから機嫌言い訳か」
「一口食べる?」
「ん」
あれはなんだろう。私にはまるで天国のように見える。
「こらアツシ、ここで寝ちゃダメだ」
「ん〜〜」
氷室さんの肩にもたれ掛かりうとうとする紫原君。氷室さんは仕方ないな、と薄く笑みを浮かべている。
「生きてるのがつらい!!」
ああ、やっぱり合宿来て良かったなと思いました、丸。……作文じゃね?これ。
「何やってんだよ、小野原」
「ついに頭がイカれたか」
「…わーお」
秀徳のダブル女王様はどこに言っても女王様だった。
「宮地、ほら」
「蟹の殻ぐらい自分でむけっての」
「んー。まぁいいじゃねーか」
なぜか蟹の殻をむいてもらっている宮先輩。つか合宿に蟹とか。
「真ちゃーん。はい、お汁粉」
「うむ」
相変わらずお汁粉を真ちゃんに渡す和ちゃん。
「……」
「真理、小野原のカメラを壊せ」
「わかりました」
「私の命が!!家宝が!!」
握り潰されました。つかカメラを握り潰すってどんだけ握力あるのだろう。
「悠伽ちゃん」
和葉ちゃんが慰めるように言った。
「私もカメラ撮ったよ」
「すべて買わせていただきます」
取り引きは成立した。
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