華麗なる腐女子日記
□十三日目
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やぁ皆さん。人としてのリミッターを外し、見事敵(泥棒)を捕まえた小野原悠伽です。
結果から言えば、警察側が勝ちました。私が赤司君以外の洛山と誠凛全部捕まえたんだぜ?木々をかけて背負って投げて、抱えて、セクハラしてな!!因みに、和葉ちゃんは罠をはったり、なぜかトンネル掘ったりして捕まえた。真理ちゃんは木の枝を鋭くして、木に相手を張り付けたりしてたし、涼伽さんは木々を薙ぎ倒しながら捕まえていた。
もちろん先輩達も活躍したんだよ?したけどあれだね、女性陣が人外過ぎたんだよ。警察側がチートだった。
「てか、今吉さんは反則だろ!?」
青峰君がビシッと今吉さんを指さしながら怒鳴った。今吉さんはずっと開始から終わりまで森の入り口付近に腰かけてただけというね。しかもそれで捕まってないからすげー。
「戦略や、戦略」
「どこが!?」
「ただ闇雲に走っとっても捕まるだけやん?実際、青峰すぐに真理ちゃんに捕まっとったやん」
事実、青峰君は真理ちゃんに木に貼り付けされて、涼伽さんに救出される形でここに連れてこられていた。
「良いのかよ!?それ!」
「絶対逃げろって言われてねーし、良いんじゃね?」
青峰の疑問に笠松先輩が言った。
「ルール守ってるし、何より見逃しちまったのは俺らだしな」
「やだ、センパイ男前!!抱いて!!」
「ん」
「ぐほっ!!」
黄瀬君が抱いて!て言ったらどう捉えたのか、笠松さんは黄瀬を抱き締めた。
ちょっ、可愛すぎません!?
そして、青峰君はいまだにぶつぶつ文句を言っている。そんな青峰君を覗きこむように、見上げた。
「しつこい男は嫌われるで?」
「うっせーよ」
「機嫌、なおしぃや。帰り好きなもん奢ったるさかい」
「………わかった」
なにあのナチュラルにいちゃつく二人は。私は無言で隣にいる大先輩の裾を引っ張る。
「どうやったらお持ち帰りできるかな」
「落ち着け」
ミネラルウォーターを頭からかけられました。
だって、海常、桐皇両キャプテンが可愛すぎますもん!!もう、鼻息が荒いぜ!!
「あー、勝った警察側にプレゼントを」
「薄い本!!」
「なわけねーだろ」
「あるぞ」
「あんの!?」
黛さんがはい、と手渡したもの。確かに薄い本だった。しかし、でも。
「写真集?」
「力作だ」
それは写真集で、しかもそれは私の萌えポイントを的確に捉えたものだった。
「同志よ!!」
「ちょっと待て、千尋。いつ撮ったんだ」
赤司君の寝顔写真を見て、赤司君が黛さんに詰め寄った。
「寝てるときに決まってんだろ」
「……帰ったら、お仕置きかな」
「そのお仕置きの内容を詳しく教えてください!!」
のちにただの筋トレだと知った私、小野原悠伽でした。
因みに、ちゃんとした賞品は赤司財閥が経営している、リゾートホテル無料券だった。
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