華麗なる腐女子日記

□桐皇2
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こんにちは。大量出血で死にかけた小野原悠伽です。
試合は数点差で桐皇が勝った。悔しい気持ちはあるけどデータもきちんととったし、インターハイやウィンターカップで必ず勝つ。珍しく真面目に仕事をしていた私を谷先生はなぜか奇怪な目で見つめていた。解せぬ。さらには真ちゃんに心配され、和ちゃんには風邪薬をもらった。なお解せぬ。
とゆうか後半、桜井君と真ちゃんのシューター対決がすごかったよ。何本はいるんだコノヤロウと思った。

「あーくそ。負けたー」

挨拶をかわし、荷物をまとめながら、和ちゃんは悔しそうに呟いた。

「いつまでも気落ちするな。面倒くさい」

真ちゃん…。ツンの度合いが大きいぜ。落ち込んでいる和ちゃんに追い討ちかけるとか。

「インターハイもウィンターカップもある。そこで必ず勝つ。それまで強くなればいいのだよ」

「…もしかして慰めてくれてんの?」

「そんなわけ無いのだよ」

と否定しているが、真ちゃんの顔は赤い。
和ちゃんが主将になり、まだ日は浅い。いくら和ちゃんでも主将になればそれなりに大変なわけで。とくに負けた時なんか落ち込む。それを真ちゃんがさりげなく慰める。
いつものことだ。

「ただ、いつまでもうじうじされてると鬱陶しいのだよ」

「…へへ。だよな。うし、次は必ず勝つぞ!」

「当たり前なのだよ」

「真ちゃん、ありがとうな」

「………」

今なら極楽に行ける気がするのは気のせいではない。

「小野原、救急箱を壊すな」

谷先生に拳骨をもらい、手元を見れば救急箱が粉々になっていた。わぉ。

「あー、腹へった。…今吉さん俺今日ハンバーグ食いてー」

「アホ。今日はお好み焼きや」

「…まぁ、いっか。てか勝ったぜ」

向こうは向こうで何やらおいしい会話をしていた。会話が…会話がもうさ!

「やっぱ、最強は青峰やなぁ。この調子で誠凛にリベンジせえよ」

「たりめーだろ。俺を誰だと思ってんだ」

何かね、あれだね。みんな私を殺したいんだね、きっと。
仲良さげに話す青峰君と今吉さん。今晩の献立を話す様子は同棲しているんじゃないかと思う。

「帰りスーパー寄るから、荷物持ち頼むわ」

「マジかよ」

「悠ちゃん目、乾かない?」

和ちゃんが聞いてくるが関係ない。瞬きすら惜しむ瞬間が今!ここに!あるんだから!

「帰るぞ」

「待って!もう少し見させて!舐めるように見させて!」

「なぜに舐めるように見るんだよ」

頭を掴まれずるずると引き面れる私。
そのままバスの中に投げ飛ばされ、打ち所が悪かったのか、私の意識は遠退いていった。
最後に聞いたのは秀徳生の挨拶の声。
そして、最後に見たのは真ちゃんに抱きつく(ように見えた)和ちゃんと今吉さんの車に乗り込む(助手席に)青峰君の姿だった。



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