Buche de Noel(main)

□僕らのテリトリー
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「俺、やっぱアンタを許すことはできない」

ずっと思っていたことを、はっきりと口にした。
その言葉を向けられた灰色は、ただ真顔で「そう」とだけ返す。
その態度にムカついた。

「それだけかよ」
「それだけだよ」
「アンタさ、自分が何したのかちゃんと自覚してんの?」
「ああ、理解しているよ」
「………」

何でそんな平然としてんだよ。
苛々、イライラ。募るのは負の感情。嗚呼、嫌だ。

「俺にさ、殺しさせようとしたよな」
「…そういえば、そんな事もあったね」
「っ」

言葉より体が先に動いた。
メフィレスの胸ぐらを掴む。
頭は真っ白け。
今、コイツ、何て言った…?

「アンタのせいだ」
「そうだね」
「全て…全部、何もかも!」

心の叫び。思わず大声が出た。
きっと隣人から苦情がくるだろう、そんな事を冷めた部分で考えて。

「…えせよ……」

俺が得たものって、なに?

「ブレイズを、返せよっ!!」
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