Savoie(request)
□旅人の教え子
1ページ/4ページ
お菓子パーティーをした日から、シルバーとメフィレスはオレの部屋に来るようになった。お菓子作りを学びたいのだそうで、今は基礎から教えている。
「いいか、分量はきっちり計ること。じゃないと、小麦粉が生地に馴染みきらなかったり、形に成らなかったりするからな」
「おう!」
「ソニック、これでいいかい?」
「んー、惜しいな。ちゃんとボール分のグラム引いて計ったか?」
「ああ、そうだったね」
「気を付けろよ。変な癖つくと厄介だから」
今日は抹茶クッキーを作る予定になっていて、生地の材料を用意している途中だった。冷蔵庫を覗いていたシルバーが声をかける。
「ソニック、卵ないぞ?」
「Really?…ホントだ、切らしてる」
「買いに行くかい?」
「Hum…そうだな。調度生地を作る前に気付けてよかったぜ」
一応他に足りないモノがないか確認すると、クッキングペーパーもあと少ししかなかったのでメモしておく。メフィレスがチョコチップを入れたいと言い出したのでそれも書いて。
オレ達はスーパーへ向かった。
*
美味しそうな物というのは、見てしまうと欲しくなってしまうもので。
「特売、特売だよー!魚のパック2つで、なんと元の値段の半額!さあお買い得だよー!」
「刺身だ!うまそう」
「半額は安いな…でも2つもいらないし。シルバーかメフィレス、買わないか?」
「俺買おうかな」
「シルバー食材貯まってるって言ってたじゃないか。やめときなよ」
「でもこれうまそう!」
「また腐らせてもしらないよ?」
「うう…」