〜Do you know...?〜
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『ふわぁーねむ…、』
入学してから早数日。
やっと高尾と話すだけで緊張はしなくなった頃の朝。
俺はボーッとする頭をなんとか働かせながら教室へと歩いていた。
はよざいます……朝に弱い黒田千歳でございます。
俺朝弱いんだよね〜なかなか目が覚めないっつーか…。
そのくせ、夜中までBLサイトとか夢小説サイト巡りしてっから余計眠くなんだよな……
あ、ちなみにいつもだったらほのと一緒に登校していますがチャイムを鳴らしても出てこなかったので、
これは寝てるな…よし!置いていこう!!
という結論に光の速さでたどり着いたので放置してきました
今頃起きて大慌て、もとい大騒ぎしてんじゃねーかな?
そうこう考えているうちにクラスに着いたようだ。
何事もなく教室に入ろうとした。と、そのとき
「ねぇ、あの窓側イケメン四人組…」
ピタッ
窓側、イケメンの単語でふと教室のドアを開ける手が止まった。
「緑間君、高尾君、白藤君、黒田君のことね…」
やっぱりか…!てか、他の三人は顔も整ってるから分かっけどさ。
四人組ってことは俺も女子にイケメンと思われてんの?!
ひゃっほい!嬉しいじゃねーか……
でも、一体なんの話なんだろう?
ッハ!か、陰口とかだったらどーしよ?!ヘタレな俺にはそういうの耐えられないよ
俺ガラスのハートメンタルだからそういうのほんと弱い
「あそこの四人はどんなCPで構成されてるのかしら……?」
なん……だと…っ!?
陰口ではなかったものの、予想外の話がされていた。
驚きのあまり教室に入らず、その会話を立ち聞きする俺。
「やっぱり、高尾×緑間が王道よね…」
「私は緑高派!」
「一番悩むのは黒田君と白藤君よね…」
「あそこの二人は萌えるわ…常に一緒に行動してるし」
俺らもかけ算されている…だと…っ!
「黒田君×白藤君じゃない?」
おっ!俺攻めだ。やったね←
「黒田君は無口でクールで、なんかSっぽいから攻めのような気がする…唯一白藤君を抑えられるのは黒田君だけだし!」
俺Sっぽく見えてんのか。無口なのはチキンでヘタレだからしゃべれないだけです
「でも、白藤君×黒田君もいけるわ!!」
な、なんだってぇぇぇええええ!!?
「だって、黒田君って意外と白藤君に甘いと思わない?」
「ああ、ツンデレ要素あるよね!黒田君って。」
「白藤君の勢いに流されちゃってそのままGo to betですね分かります。」
「ツンデレ受け万歳」
『異議あり!!!』
バンッ!
「?!!」
勢いよく、教室のドアを開けた俺に驚き、一斉にこっちに顔を向ける腐女子の方約三名。
幸い、教室にはまだ三人しかいなかったらしく、誰もいないうちに腐トークを繰り広げていたようだ。
『おはようございます、お嬢様方。ツンデレ受け万歳なのは大いに賛成だが、アイツと俺でかけ算するなら俺は受けではないしどっちかとゆーと攻めたい派です!!!あと、高緑と緑高はどっちもおいしいと思います!』
俺が高らかにいい放つと、お三方は最初に顔を真っ赤にしてすぐに真っ青になった。
大方俺の攻め発言に萌え、腐トークを聞かれていたことを思い出したのだろう。
「黒田君もしかして今の聞いて…!?」
『うん。』
俺の軽い返事を聞いて、さらに顔を青くする腐女子の皆様。
『あ、別に心配しなくていいよ。俺もそういうのいける口だし!』
てか、むしろどんとこい!
「そうなの!?」
『YES!なんだったらネタ提供しようか?』
「ぜひお願いします!」
「薄い本が大量に描けそうね…」
『じゃあネタ提供するかわりにその本下さい!切実に!!』
「おk!もちろん良いわよ。」
「それにしても…」
「黒田君が腐男子だったなんてね…」
『アハハ〜』
全然知らなかったわ。と俺が腐っていたという事実に驚愕するお嬢さん方。
実質腐男子じゃなくて腐女子なんだけどね…どーでもいいけど。
「黒田君はどのCPが好きなの?」
『ん〜高緑とかもいいけど俺は緑白推しかな?』
友達の恋路を陰ながら応援(萌えに変換して)してるよ、ほの
「そのCPもありよね…!」
「というか、あなたたちは顔も整ってるからリアルでも萌えるわ!」
『確かにあの三人はイケメンだよな……』
高尾はチャラいけどスゲー優しいしカッコいいし、真ちゃんはクールビティーで美人だろ?性別ホントは違うけどほのは人懐っこくてワンコ属性な王子的キャラだろ?羨ましいぜちくしょう!
「なに言ってんの!黒田君だって、カッコいいじゃない!!」
『いやいやそれはないって。』
俺なんて地味な眼鏡キャラですよ。+オタクってゆーね
「そんな謙遜しなくていいのに……」
いやいや、してませんよ?
「ところでさ、私は高黒派なんだけど、どう?」
『いや、どうって言われても…普通自分受けのCP萌えないっしょ』
「分かった!黒高派ね!?」
『ちがう…!』
受け攻めの問題じゃないっす、お嬢様方
『てか、間違っても俺が絡んだCP本とか、描かないでね?!』
「えーなんで?」
『おうふ、描くつもりだったのか』
予想的中とか笑えんぞ…!
『俺以外の奴らだったらいくらでも描いていいから!』
それからしばらく腐女子トリオ(俺命名)とCP談義やら、最近のアニメ話やらなにやらしゃべっていた。
「はー久しぶりにいっぱい語ったわ…!」
『けっこうしゃべってたね』
初めは俺+腐女子トリオしか教室に居なかったが、今ではけっこう人が増えてきた。
『あ、いい忘れてたけど俺が腐ってんのは内緒な?』
「おk了解したわ。」
特に何故と理由は聞かれなかった。暗黙の了解というやつだろうか。
「あ!思ったんだけどさメアド交換しない?」
「それ、いい!いつでも語れんじゃん!」
「黒田君もいいかしら?」
『もち!』
やったー女子のアドレスゲットだぜ!
モテ期ってやつですかね?
『赤外線でおk?』
「おk」
ガラッ
俺がバックから携帯を出し赤外線をする準備をしていると、さっきまで噂をしていたうちの一人が入ってきた。