リヴァエレ2
□雷【名詞】
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「ひっ…………」
短い悲鳴と共に握られる服
背中にすがるようにくっつく猫のような恋人
「………何やってんだ?」
尋ねた俺を上目づかいで見上げる最愛の人であり、部下のエレン・イェーガー
そんな目で見るなと視線を逸らした
しかし、今日のエレンは様子がおかしい
あの嵐の中での訓練でイカれたのか?
「兵長……早く食堂に行きましょう……?」
震えながら訴えてくる
風邪でもひいたのか?
外が一瞬、明るくなったかと思うと切り裂くような轟音がなり響いた
「近くだな…………」
「……………」
「…エレン?」
エレンは泣いていた
俺はものすごい力で抱きしめられていてエレンの指が痛い
「……もしかして……お前、雷がダメなのか?」
ビクッと肩を震わせて恐る恐る俺を見た目は涙で濡れていた
「………巨人は倒せても雷は恐いんだな」
意外だった
巨人でも人間でも
果敢に挑戦していくエレンが
苦手なものがあるなんて
人間だもんな
当たり前だ
「フッ………耳、塞いどいてやる」
雷嫌いな恋人へ