リヴァエレ
□朝焼け
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果てしなく広がる空がゆっくりとオレンジに染まっていく
優しくて温かい
“エレン”の目に映るのは、地平線から世界を光に包むためにゆっくりと上がってくる太陽
「………」
エレンは毎日のように壁に登っては昇る太陽を見つめていた
悲しそうに
寂しそうに
「エレン」
寂しげなエレンの背中に小さく言葉を吐いたのは“リヴァイ”
リヴァイはいつものようにエレンにコートをかけると、隣に座る
リヴァイの方がエレンよりも小さい筈なのだが、今はエレンの方が小さく見える
「覚えていますか………?……初めて会った日の事」
エレンがリヴァイに微笑む
昔を思い出すような遠い目をするエレン
リヴァイはコクリと頷く
「……」
目を閉じると光に包まれた記憶が甦る
「残念ですが………時間がありません………」
弱々しく微笑むエレン
悲しそうに見つめているリヴァイ
「何年経っても……俺はお前の声を頼りに必ず……必ず生まれ変わったお前を見つけ出す…会いに行く……」
「はい……リヴァイさんといた時間、リヴァイさんの声、態度、愛……忘れません」
「「さよなら」」