novels.(ciel×lizzy)
□Guilty
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「Guilty」
※R-15程度の表現あり。シエル視点。
眠れない日が続く・・・あの日見た光景が瞳に焼き付いていて―。
リジーは本当にあの女王執事武官の男と―
仕事もろくに手に付かない―セバスチャンにそのことを指摘されればされるほど、腹が立ってくる・・・。
「―っ・・・」
僕は椅子から立ち上がり窓の外をじっと見つめていた。
実はリジーに手紙を送った。
“久しぶりに休みがとれた。だから僕の家に来ないか?”と―
渡したいものもあった。
「―」
ガタンッ
僕は引き出しの中から小さい小箱を出した。
―婚約指輪・・・
これを今日リジーに贈る・・・彼女の薬指にこれをはめて・・・二度と僕から離れないように―。
「坊ちゃん」
―来たか
軽いノックの音と共にセバスチャンが僕の部屋に入ってきた。
「リジーが来たのか?」
「ええ。今到着されました」
そう言うとコイツは僕の仕事机の上にまだ山積みになっている書類を見てハァーッと深く溜息を吐いた。
「・・・なんだ」
「いいえ。こんなことでは仕事が溜まる一方ですよ、坊ちゃん?」
「・・・っ、うるさいっ、最近少し調子が悪かっただけだ、すぐに片付ける」
「おや、そうですか」
「いいから、早くリジーを連れて来い!」
「御意・・・」
疑り深い真っ赤な瞳で僕をじっと見つめる瞳が気に入らない、まったく―。