novels.(grey×lizzy)

□Long time ago〜出会い〜
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  「Long time ago〜出会い〜」

キィン、キィン、カキイィンッ!!

激しくぶつかり合う剣の音、うるさい周りの歓声。

キィィーンッ!!

「それまでっ!」

周りの歓声がまた大きくなる。

あーあ、うるさいなぁホント・・・。

「勝者、エリザベス・ミッドフォード!!」

審判の高らかな声にボクはイラッとした。

「・・・すごいな、あれが天才と噂されるミッドフォード侯爵のご子息か?」

フィップスが感心しながらボクにそう聞く。

「はぁ?なに言ってんのお前・・・」

ボクは感心顔のフィップスをギロッと睨みつけた。

「天才なのは娘の方だよ」

そう言ってボクは試合場の方を指差した。

ちょうど面を外している・・・。

ブロンドの巻き毛・・・ピンクのリボン―

「・・・・」

勝ったっていうのに笑顔ひとつ浮かべないで下を見ている。

「すごいな、本当に・・・」

「大したことないよ」

ボクの方が強いに決まってるだろ?

「近いうちにお前とも対戦するんじゃないか?彼女―」

「ふん、そうなったらこてんぱんにしてやるさ、生意気だからね」

そうだ、なにが「天才」だよ。女・・・しかもまだガキじゃないか、ボクの方が強いに決まってる。

今度、女王陛下主催のフェンシング大会が開催される。その中で、必ずボクが優勝してやる―。
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