novels.(phipps×paula)

□Missing my baby
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   「Missing my baby」

※フィップス視点、R-18あり


「ポーラッ!!」

ガバッ・・・!!

「・・・・」

自分の身体がかなり汗で濡れているのが分かる―。

「夢・・・か」

俺は深く溜息を吐いてベッドから降り、窓の方へと歩いていった。
カーテンを半分開くと、眩い太陽の光が俺の顔を照りつける。

「・・・最悪な夢だ―」

ポーラが暴走した馬車に轢かれる・・・俺の目の前で―。

彼女が大きな悲鳴を上げる・・・そこでパッと目が覚めた―。

買い物に多く出て行く彼女がもしこの夢の通りになってしまったら・・・

「・・・っ!やめろ・・・考えたくない」

俺は大きく首を横に振った。

「―神よ・・・どうかポーラを」

祈らずにはいられない・・・こんな夢など紛い物だと―。


* * *

「どーしたの?今日顔青いよお前」

グレイが俺の顔をじろじろと覗き込む。

「なんでもない、いちいちじろじろ見るな」

「なぁんだよ、機嫌も悪いのか。せっかく心配してやってんのにさぁ」

「ああ、悪かった。それで何だ?」

「なんだじゃぁないよ。陛下にお使い頼まれたんだ、荷物持ちのお前がいないと不便だからね・・・」

「・・・・」

俺はやれやれと深く溜息を吐いてペンを置くと、ガタンと椅子から立ち上がった。

「ぶっ倒れないでよー」

「・・・心配いらん」

一言多い男だ、まったく・・・。

苛立ちながら、ドアを少し荒々しく開けた。
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