novels.(phipps×paula)

□Forever and ever
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「Forever and ever」

R-18あり フィップス視点です。


「ここが―ポーラの生まれ故郷か・・・」

「ええ・・・」

俺はしばし大都会の喧騒とは全く違う、大自然に囲まれた綺麗で静かな風景に魅入ってしまっていた。

―長期休暇をいただいた俺は、ポーラと共に彼女の生まれ故郷に来ている。

「同じイギリスとは思えないな・・・」

心が安らぐ。俺は思い切り息を吸った。

「よかった。気に入っていただけて―」

「ポーラ・・・」

俺は少しきつい口調で彼女の名を呼ぶ。

「え?は、はいっ」

「敬語はやめてほしい」

「え・・・」

「今・・・俺とお前は“主人”と“メイド”ではない」

「あ・・・」

「一人の男として―俺を見てくれ・・・」

「―」

ポーラはしばらくの間、落ち着きなく瞳を動かしていたが、やがて俺に身を委ねるようにそっと抱きついてくる。

「・・・チャールズ」

戸惑いがちに俺の名を呼ぶ声・・・俺はポーラの細い身体をきつく抱きしめた。

もどかしい想いが胸の中に広がっていく・・・もっと俺の名を呼んで、そしてもっと俺に心を開いてほしい―。
ポーラを深く想えば想うほど、心がそう叫んでいる。
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