novels.(grey×lizzy)
□Honey〜夢中にさせたい〜
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「も・・・///グレイ伯爵ッ」
小さな声でボクを咎めてくる。瞳も潤めて・・・。そんな瞳で怒られても困っちゃうよ、ホントに―。
「ねえ、エリザベス・・・」
ボクはもう一度その身体を抱きしめる。
「―」
大人になりかけている身体・・・細い腰にそっと触れた。
「チャールズって呼んでみて・・・」
「え―?」
耳元で、少し甘く囁けばエリザベスの身体が火照っていくのが手に取るように分かる。
「グレイ伯爵じゃなくって・・・」
「―」
「チャールズって呼んで、ボクのこと」
「・・・チャール・・・ズ」
エリザベスは一瞬だけ顔を上げかけたけど、またボクの胸にポスンッと埋めてしまう。
「聞こえないよ」
ボクは微笑すると、彼女の耳の後ろ辺りに指を挿しいれてゆっくりとその顔を自分の方に向かせた。
「・・・・」
瞳が落ち着きなく動いている。さっきキスした唇が、何か言いたそうに小さく動いている。
「・・・・」
そのキレイなふっくらとした唇を見ていると、また甘い感触に酔いしれたくなってしまう。
「言わないとまたキスしちゃうよ?」
とっくにそのつもりだったけど。戸惑うエリザベスをカワイイと思いつつ、唇を近づけていく。
「チャールズ・・・」
ボクの唇に彼女の熱い吐息がかかる・・・。
「そうだよ、リジー・・・」
再び唇が重なり合う。
また、酔いしれていく・・・さっきよりももっと甘くて切ない感覚が胸をよぎる。
「んっ・・・///チャールズ・・・」
「まだ、ダメ・・・」
離れかけた赤い唇を追いかけるようにして、また深くキスする。
夢中にさせたい、誰よりも―。