novels.(grey×lizzy)
□Baby Doll
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「Baby Doll」
※「Honey」の続き。R-18ありご注意下さい。

「きれいなドレスー・・・」
ショーウィンドウに飾ってある純白のウェディングドレスをじっと見つめているリジー。瞳を大きく見開いてキラキラさせて・・・。やっぱ女の子は憧れるんだね、こーいうの・・・。
「ねえ見て見てグレ・・・あ、チャールズ・・・」
まだ恥ずかし気にボクの名前を呼ぶリジー。
「―じゃあ着てみる?」
ボクはスッと彼女に近づいてフッと笑む。
「え!」
さっき以上にパァッと瞳を輝かせてボクを見る。
「だって着たいんでしょ?」
あんまりキラキラさせながらじーっと見つめてくるから思わずプッと吹き出しちゃった。
「うれしいっ!」
ガチャッ、チリーン・・・
リジーはまるで子供のようにはしゃぎながら、店のドアを開いた。
「あ、いらっしゃいませぇー」
なんかブリッコな女店員の声がボクらを迎えた。
「あ・・・あの、ショーウィンドウに飾ってあるウェディングドレスを―」
もじもじしながら、リジーはショーウィンドウの方のドレスとボクの方を交互にチラチラと見ている。
「ご試着ですかぁ?まぁっ!あなたとっても可愛らしいから似合うと思うわぁ〜」
満面の笑顔で彼女はリジーの顔をじーっと見つめていた。
「・・・いいから君、早くドレス持って来てくれない?」
ボクはブリッコ店員に冷たくそう言う。
「あ、あら・・・私ったらついっ!まぁ、お相手の殿方もステキ・・・。ちょっとお待ちくださいねぇー」
「・・・・」
「お・・・お相手って・・・///」
「どうしたの?」
真っ赤になってボクの方を見ているリジーを不思議そうに見返した。
「え?なんでも・・・」
「そう?」
「はぁい、お待たせしましたぁ!どうです、ステキでしょう?」
さっきガラス越しに見ていた真っ白のドレスがなんか眩しく見える。
「うわぁ!近くで見ると本当にキレイ・・・」
「じゃあ、ボクはここで待ってるから」
「うんっ」
「きっとお似合いですよぉ〜。もー、あなたみたいに可愛い方に着せるのは本当に楽しいわ、ウフフフ・・・。では殿方は少々お待ちくださいねぇ」
うれしそうにニコニコと笑いつつ奥に引っ込むブリッコ店員。
「なんなんだ、アレ・・・」