novels.(John×Alice)
□愛する君と永遠に・・・
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「うわぁ、すごい!いろいろなお店があるっ!」
アリスは珍しそうにあっちの店、こっちの店・・・と視線をうつしていく。
「・・・休みの日は外へ出たりはしないのか?」
他のメイド達は休みの日といえば、息抜きに外で買い物をしたりするとは聞いているが・・・。
「私・・・休みの日は家に手紙を書いたりしてるから―」
「そうなのか・・・」
また、寂しそうな顔。 いろいろとあるのだろう・・・仕事内で。
「アリス、食事でもしようか」
「え・・・」
「お腹は空いていないか?」
・・・実は私が腹ペコなだけなのだが。
ぐぅぅぅぅ〜・・・
「あ・・・」
ついに腹の虫が・・・。
「ふふっ、ジョンお腹空いてるのね」
「すまん・・・恥ずかしいところを」
「いいのよっ、私にだけは全部見せても・・・本当は・・・今だけはこのゴーグルも取ってほしいけれど―」
「―」
アリスが白い手で私の素顔を隠すゴーグルにそっと触れる。
「でも、いいわっ、早く行きましょ!
ジョンが飢え死にしたら私泣いちゃう!」
「いや、そこまでは・・・」
「はやくーっ!」
笑顔で手招きをするアリス・・・。
私は小さく笑って彼女のあとを追った。
その笑顔を・・・守ってやりたい―そう思いながら。