novels.(John×Alice)
□Naked
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―任務を一通り終え、私は、自室で明日の陛下の予定に目を通していた。
一週間後・・・ご公務でスコットランドにお出かけになる。スコットランド―私とアリスの故郷だ。父や母は、元気にしているだろうか?私はあまりまめな方ではないので、両親に手紙など書いたりしてはいないが・・・。
―手紙でも書いてみるか。しかし、なんと書いていいものやら・・・。筆不精の自分がとても情けなく思える。
便箋を取り出して、筆を握り締めたその時・・・
コンコン・・・・
誰だ?こんな遅くに。
私は小さく溜息を吐いて、扉をそっと開けた。
「アリス・・・」
開けて、驚いた。そこにいたのは寝巻き姿のアリスだったから。
「どうしたんだ、こんな遅くに―」
「ちょっと話がしたくて・・・」
恥ずかしそうに小さく笑う彼女を、とりあえず部屋に入れる。誰かに見られては・・・と内心慌てながら。
「・・・忙しかった?ごめんね、急に―」
「いや・・・」
「そう、よかった」
アリスはそう言ってまた小さく笑うと、窓の方へ歩いていく。
「ジョンの部屋からはよく月が見えるのね・・・」
「ああ・・・」
「いいなぁ。私の部屋からは全然見えないの。私月好きだから―」
ブロンドの髪が月の光に照らされて、とてもキレイだと思った。まるで絹糸のようにフワリと浮かび上がる・・・。
「それに星もとってもキレイ・・・」
私は月と星に見惚れているアリスを、後ろからそっと抱きしめた。
「あ・・・///」
いくら幼なじみとはいえ、男と女―。アリスも承知の上で私の部屋に来たのだろう。それとも、ただ単に話がしたいだけで―・・・
更に強く、その身体を抱きしめる。
「ジョ・・・ン」
耳朶にキスする私の唇の感触にビクリとするアリスの身体が可愛くて―
「あ・・・」
前を向かせてきつく抱きしめる。
「・・・どうして、私の部屋に来た?」
優しい声で聞いた。
「それは・・・話がしたくて―」
「違うだろう・・・」
そんな無防備な姿で・・・。
「・・・お見通しなのね」
「ああ・・・」
アリスの柔らかい唇を啄ばむように口付ける。
「ん・・・っ」
「アリス―」