落乱小説

□逢瀬
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今日は新月。
今から500年以上も昔の日本にはビルなど無く。
当然、街中明かりが点いているなどの光景はない。

だから新月の夜はもはや闇だ。
なにも見えなくなる。
そんな不気味な夜、
一つの小さな小屋に、灯りが灯されていた。

その小屋は村外れの、
人に見つかりにくい場所に建ててあった。


その小屋にいるのは
ドクたまのしぶ鬼と忍たまの乱太郎。

敵同士の二人は
こうして、誰にも見つからず、
誰も近付かないような場所で
月に数回逢うのが精一杯だった。


最後に逢ったのはもう二十日程前だ。
だから二人はこの貴重な逢瀬の時間を決して無駄にはしない。
無駄になんて、できなかった。

二人はお互いを見つけると、
どちらともなく駆け寄り、抱き締め合った。
離さないように、逃がさないように
と、きつく、互いを抱き締める。


───
「ん、はぁ...っ」

「は...っ乱太郎、大丈夫か?」

「うん...大丈夫、だよ...」

乱太郎は薄い布団の上で、自らしぶ鬼に跨り、淫らに乱れていた。

「」

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