魔界へ
□第3章 It's parallel world
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「ったく、同じ『ダンテ』なら、おっさんも料理出来ても良いと思うんだけどな…。てか、初代!料理出来んならもっと早く言えよ!結構大変なんだぜ!?」
行儀は悪いが気にせず食器で初代を指す。
二人には分からないかも知れないがかなり大変なのだ。
家政婦しに来たんじゃねぇんだぞコノヤロウ。
と本人は思うがここ数日でオカンが定着してしまったのを本人は知らない…。
「あぁ…俺出来んのチーズ料理だけなんだよなぁ…。」
頭をかきながら申し訳なさそうに言う。
「は?でも、こんなにうまいのに…?」
「手伝いくらいは出来んだけどな…。チーズ使わないメシはさっぱりで…正直まずいぞ?」
え、えぇ〜〜っ。 納得できねぇー。 本人がそう言うならそうなんだろうけど…。
「てか、おっさんはどうなんだよ?ちったぁ料理出来るんじゃねぇの?過去の自分なんだろ?」
ネロの矛先はおっさんに向く。おっさんは少し二人の方を向くと、軽い態度でこう言った。
「俺、さっきまで考えてたんだがな、もともとチーズ料理なんて上手くねぇし、作った事あるかどうか…ってところなんだ。それに『過去の俺』がこの世界に来てたら、俺か初代かに何か影響が出てもおかしくねぇと思うが、何も起こらねえ。」
「な、何が言いたいんだよ…?」
ネロは少し焦り気味におっさんにきいた。
本当は半分ほど分かっているのだけれど…。
「つまり、初代は
パラレルワールドから来た
って言いたいんだ。分かるか?坊や。」