魔界へ

□第3章 It's parallel world
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初代が急にふっと笑った。
「まぁ、そんな気はしてたが…ネロは思わなかったのか?」

ネロは逆に言いたい。

お前ら薄々気付いてたんなら先に言え と。
しかし、それをぐっと飲み込みプライドを守る。
「初代の方がおっさんより優しいからおかしいと思った。」
咄嗟に浮かんだ言葉を早口に言う。多分態度で分かってなかったのはバレバレだろう。それでも意地は張りたい。
二人のダンテはフッと笑い「そうか」と呟いた。

なんか、子供扱いされてるみてえだ…。
こんなトコ、キリエに見られたくねぇな。
と、故郷フォルトゥナに残して来た彼女の顔が浮かぶ。

(っと、こんな事考えてる場合でもねぇな。)
初代特製のグラタンを完食すると俺はすぐさま切り出した。
「なあ初代。週に一回くらいで良いからさ、チーズ料理作ってくれねぇか?また食いてぇし。」
そう言うと初代は少し考えてこう言った。

「良いぞ。気に入ってもらえたんなら作りがいがあるしな。」
「よっしゃ!!」

こうして穏やかな日々が続いていく…。
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