魔界へ

□第1章 The origin sign
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リリリリ……リリリリ……

電話がけたたましく鳴り響く。
あまり長く聴いていたいというような音でもないので、すぐ受話器を取った。

「Devil May Cry?」

そう、ここはデビルメイクライ。俺は強くなりたくて、おっさんに頼み込んで住ませてもらってる。
当の本人は無関心なのかは知らないが、あっさりとok出しやがったが…。まあ正直断られたら困るので助かったのだが来た当時の事務所の様子は思い出したくもない。

依頼の交渉を終えると受話器を置く。
そして自分の武器を手に取り、慣れた手つきで構えを取ってみた。 いくつか構えを取れば今日の調子が分かる。今日は悪くはないようだ。

2階からおっさんことダンテが降りて来るのを見ると、おっさんの剣と銃を取って投げた。
軽々とそれをキャッチし、コートを着て、背に剣を、ホルダーに銃を装備しながらおっさんは訊いてきた。
「何だ、今日は大物でも出たのか?」
「ん?まぁ、見た事なさそうな奴だったから、一応、な。」
俺も自分の武器を定位置にしまうと、おっさんの後について歩き出す。
この後 何が起こるかなんて考えもしなかった。
… 考えつきもしなかった。
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