魔界へ

□第2章 First comes time
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俺達は今日も暇な日々を過ごしていた。
「なあ〜、今日も依頼来ねえのか?」
「今の所は…な。」
事務机に足を投げ出して、雑誌を読みふけって言っても説得力無いぞ。
…ったく万年金欠なんだから、少しは仕事探して欲しいぜ…。
ここに来てからおっさんのダメっぷりを見せつけられている。しかも、嫌と言うほどだ。 もう仕方ないと割り切ってはいるが…やはり思う所は多々ある。
悲しい事にする事もないので、愛用の銃であるブルーローズに手を伸ばす。
暇な時には、ブルーローズか、愛用の剣、レッドクィーンに手を伸ばし、手入れするというのはもう俺のスタイルだ。
手入れしないと、武器が腐るってどっかで聞いた覚えもある。まぁ、もののたとえだろうが、一瞬の隙が戦いに大きく作用する事だってある。武器の不良なんてゴメンだ。
いつも通りにしていると、俺の右腕、悪魔の腕が淡く発光する。

「「!」」

悪魔、正確には魔力に反応している。おっさんは感覚でどこにいるかある程度は分かるらしいが、ほぼ同時の反応だった。
「どこだ…?」
レッドクィーンを手に取り、気配を探る。 すると思わぬ方向に気配を感じた。

後ろだ

振り向くとどこかで見た紫の魔法陣。 ほぼ反射で飛びのくと、お決まりの闇色の柱が現れ、中から出て来たのは…
銀髪に赤いコートをまとい、見慣れた大剣を担ぐ男。

「なっ!?」「ダンテ?!」

「…?誰だ、お前ら…?!」
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