長話2


□序章
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病棟の一室で一人の青年と、

ベッドで弱々しく青年の手を握り返す女性がいた。


『・・・、柊那。お願い・・・置いていかないで。
僕をおいて逝かないで・・・お願い、お願いだからっ!!!』


青年は涙をただ流すーーー


最愛の女性の手を握って。


「こ、んな、こと・・・になって・・・・ごめ、んなさ、い・・・・あなた・・・・・・。
ううん・・・・・・・、碧月・・・。

わた、しは・・・永遠に、あなたを・・・愛している、けど・・・


あなたはーーーーーーーー」


確かに、女はこういったんだ


”幸せになって”・・・と。


生命の終わりを告げた瞬間に。

言ったはずなんだーーーーーーーー。



『・・・・・・・おい、柊那?
柊那、柊那・・・・・・柊那!!!!!!!!!!!』



それは・・・泣き崩れた青年に・・・届いたのだろうか?




答えはーーーーーーーーーー?
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