長話
□序章
2ページ/2ページ
あの日から数日が経った
「カオル、最近任務など不真面目だと聞いているぞ」
フガクがカオルを見た。
『・・・、雑魚相手にしたって詰まらない。それだけだ。』
「唯一無二の存在を亡くした気持ちはわかる、だがお前は忍だ。
この上ない上忍でもある、だからこそ・・・」
『気持ちは、わかる?
ーーーーーあんたに、俺の何がわかるってんだ。
俺の何が!!!!
二度と、二度とっ・・・・俺の前でそんな言葉使うんじゃねえ!!!!!』
カオルは初めて怒鳴る。
身体を震わせるほどの怒りが、カオルを襲う。
「にいさ・・・」
サスケがカオルを見る
『・・・・』
だがカオルはサスケを少し見た後直ぐに目を逸らしてしまう。
その時、確かに。呟いたんだ。
”もう、戻れないよ”−−−−と。
小さく小さく、呟いた。
「兄さん、俺は・・・」
イタチはカオルを見る
「俺は”信じてます”」
それを聞いて
カオルは何も言わずに部屋に戻った。
『・・・信じることに、メリットなんて・・・もう、ない』
でも・・・・君たちは、笑っていて。
変わらないで。
カオルは、確かにそう願った。
大事な大事な、
自分がどれだけ変わっても大切なことに変わりはない
弟達の幸せだけは・・・せめて願わせてほしい。