まるマ>>ユリムラ
□ユリムラ2
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「な、村田ー」
今日の渋谷は機嫌がいい。
「本日村田に特別任務を与える!!」
「……何が始まったんだい?」
いたずらっ子のように、ニーとわらって大きなかみぶくろをぼくにわたした。
結構ずっしりしてる。
「俺下に食いもん取りに行くから、その間に着替えといて」
言うだけいって彼は部屋を飛び出した。
「さーて、何をたくらんでいるのやら…………何これ」
中身をひっくり返すと、まず長い髪が。
続いてセーラー服がばさばさでてきた。
「……渋谷にこんなしゅみがあったなんて」
彼のことは大抵把握してるつもりだったけど。
「知らなかったなー」
いつもバカアニキがって馬鹿にしてたからてっきりこういうの興味がないんだと思っていた。
「おっと急がないと」
どこで調達したんだか。
「こんな事がしたかったなんて、きづかなかったよ」
服を着終わり、スカーフを整えていると扉が開いた。
「たっだいまー…っておわってるのかよ」
手にお菓子ののったトレイをもったまま、上から下へ下から上へと僕をみる。
「どっ? 村田健子でーす」