スノードロップ

誰も知らない愛を
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宮城県予選を突破して、皆の士気も上がっていた。先には全国も控えているから尚更だ。
だけどそんな矢先、この学園では恒例の行事に参加しなくてはならなくなってしまった。

私立高校特有とも言える、交換留学制度。
それに類似したものが我が校にも数年前から取り入れられていて、学校側から推薦された生徒が海外交流という名目の下に課せられた仕事を行わなければいけない。
と言っても大したものではなく、言ってしまえば観光が八割。

...あ、でも再来週からってことは、全国と被る時期だ。
監督に相談しなきゃいけない。面倒だ。


もう三度目になるからきっと監督も予測しているんだろうけど、お小言が飛んでくるに違いない。無意識に引き締まる気持ちと共に、体育館に向かった。
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