スノードロップ

後悔だらけの日々だった
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「あれ、柊先輩?」
『おー、国見ちゃーん!』
「お久しぶりッス」
「先輩俺は?!」


数週間後に行われる近辺との合同練習試合の関係で、各学校への案内を持って行っていた帰り。
青城の近くだなーなんて思っていると、バッタリ中学の後輩と再会した。


『もう部活終わったの?』
「いえ、今日は月曜日なんでオフです」
『そっかー。青城も夏休み中はやっぱりハードだったの?』
「そんなに...ッスかね」
「合宿とか合同練習とかもありましたけど、ブッ倒れる程キツイとかじゃないです」
『そうなんだ。なんか意外かも』


頷いた私に、二人は顔を見合わせて少し引き気味の表情を見せた。


「白鳥沢は、ハードそうですね」
『選手達は相当な練習量を熟[コナ]してるからね、ハードだと思うよ』
「柊は体調崩したりとかしてませんか?」
『ついこの間風邪ひいた』
「「ハァ!?」」
『もう完治したけどね』
「先輩、滅多に風邪ひかないかわりに症状重かったですよね」
「熱39℃以降しか出ないとか....」
『平熱低いから余計にね』
「及川さんがお見舞いに行くとか言い出しそうッスね」
『そうなったら全力で追い出すよ』


後輩二人は近くの店に寄っていくらしく、その場で別れた。随分成長した二人の後ろ姿にちょっとだけ感動しながらも、踵を返して歩き出した。





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