小説(長編)
□1.泉田さん大変です!
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夏が近づいてるはずなのに、今日はよく冷え込む。
地球がおかしくなってる証拠だ。
私は買い物袋と傘を片手に自分のマンションに帰宅する。
「あ!隼人君!」
マンションの下にあるペットショップでは、看板兎が有名である。
「小雪さんこんばんは〜」
ちゃんと挨拶も返してくれる躾のちゃんとした兎。
ピコピコ揺れる長い耳が可愛い。
思わず買ってきた人参を与えてしまう。
「あれ?小雪ちゃん来てたの?」
「泉田さん!」
ペットショップの店長、泉田さんとはすっかり顔なじみだ。
「小雪ちゃんはペット飼わないの?そんなに動物好きなのに」
「命の責任、持ちにくくて…」
「あー…」
そんな会話をして、自分のマンションの部屋へ…
あ!牛乳買い忘れた。