天空シリーズ短編、中編

□どっちでもいいさ、勇者はアンタだ
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「姉さん、この方が私たちを導いて下さる勇者様よ」

ミネアに紹介されその場は勇者様に養って貰いましょと軽いノリだったけど

正直びっくりした

綺麗な顔した人ならいいとは思った…

確かに綺麗だけど…

まさかお嬢ちゃんとは…

勇者イコール男子と思っていただけに世の中先入観で物事をみてはいけない

そしてこんなお嬢ちゃんにアタシを導けるのか不安だった

ミネアの占いだから間違いないけど

彼女は大人しい礼儀正しい子だった
真面目でミネアとは気があった

だけど世間知らずで暗かった
ボロボロの羽根帽子を肌身離さず

理由を聞いてみた

今まで隔離されて育てられた
先日村を魔物に滅ぼされて自分以外皆殺された
羽根帽子は自分の身代わりに殺された
幼なじみの形見だという

………アタシたちも明るい身の上じゃあないけど上には上がいた

宿屋に泊まると毎夜うなされて迷惑かけるからと別の部屋に泊まった

イビキと変わらないから女同士だしというも真面目で頑固で迷惑かけられないの一点張り

最初は魔物との戦いもアタシやミネアの後ろでチョロチョロしていたけど、段々強くなりアタシたちが隠れるくらいになった

ちょっとずつ世間もしり、笑顔も出てきた頃砂漠を越えるための馬車が必要になったが、持ち主は人間不振で取り合わない

人間不振の原因が東にある洞窟にあるときき、アタシたちは向かった

そこは三人で力あわせて壁を破って進むところでアタシたちは魔物もでないこともあり、サクサク進んだ

でも、アタシとミネアは落とし穴に引っ掛かって落下した…
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