桜駅文庫(戯曲)

□Lim〜xが限りなく∞に近づくとき〜
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Lim〜xが限りなく∞に近づくとき〜
作者 中浜島 優

守谷  優 数学教師。祝の弟
守谷  祝 数学教師。優の兄
青井みつば
千北まりも 双子姉
千北 みく 双子妹
石原 文子
山手 友姫
佐東 唯歌
小田原翔姫
鈴島智香子

 舞台上、いす8個と机9個が並んでいる。上手より、みつば登場。鞄を机の上に置く。鞄の中から教科書(ワーク類)を取り出して始める。上手より、優登場。

優 )お、早いなー。負けたー。
みつば)あ、先生、おはようございます。
 優 )おはよう。頑張ってるね、朝から。
みつば)いえ・・・そんな家ではやってませんから・・・
 優 )いやいや、ここでやってるんだからいいじゃないですか。どこかわからないところがあったら言ってねー。
みつば)じゃあ、早速いいですか?
 優 )いいですよー、どれどれ?
みつば)これなんですけど・・・
 優 )簡単じゃないですか。できるって。
みつば)簡単じゃないですよ。
 優 )じゃあ、ヒントね。この線に補助線を引いてみると、何か見えてこない?
みつば)・・・!あ、わかりました。
 優 )そうそう。ほらできたじゃないですかー。
みつば)やったー!

 挿入歌:Don‘t You Just Know It

 優 )お、来たな。
友 姫)おはようございまーす!(上手より登場)
 優 )おはよう。
友 姫)おはよう、みつば。
みつば)おはよう。
友 姫)どうですか、今日の朝の音楽。私、この曲めっちゃハマったんですよ。
 優 )あっはっはっは
友 姫)楽しいですよね。
 優 )変な曲。
友 姫)そうですよね、みつばにぴったり!(このあたりで、智香子登場。席に着く)
 優 )あ、俺そこまで言ってないぞ。
みつば)ゆぅーきぃー?(このあたりで、まりもとみく上手よりそーっと登場)
友 姫)あっ、ごめん!ごめんみつばっ!

 友姫、上手に駆け込む。みつば、その後を追う。

 優 )あーあ、知―らない。ねぇ、みくさん?
み く)は、はい!ちょっとー、まりも気付かれちゃったじゃん。
まりも)おはよーございまーす。
 優 )普通にあいさつするなよ。

 千北姉妹席に着く。文子、上手より登場。

 優 )おはよう、石原さん。
文 子)おはようございます。

 文子、席に着く。みつばと友姫、若干疲れ気味で上手より登場。

 優 )おかえりなさーい。勝負は青井さんの勝ちか。
友 姫)みつばは怖いですよ。
 優 )そうだねー、最近青井さん怖いんだもんね。
みつば)先生・・・(静かな怒り)
 優 )怖―い青井さん。
友 姫)怖―いみつば。
 優 )じゃ、みんなそろったから朝のホームルームやるか。号令お願いしまーす。
文 子)起立、気をつけ、礼。
 優 )おはようございまーす。・・・んーっと、特にこれと言って連絡はないかな。あれば個別で言っていくから。あと一ヶ月後にセンターだねー。早いなぁ。勉強も大事だけど、体調管理はしっかりしろな。じゃあ、おしまいです。号令お願いしまーす。
智香子)起立、気をつけ、礼。
 優 )ありがとうございました。じゃ、授業の用意ね。

 チャイム音。翔姫、唯歌登場。

 優 )遅いよ、おまえらー。
翔・唯)おはよ−!!
文 子)遅いよ、本鈴ギリギリじゃん。
翔 姫)だってね、電車が事故で遅れてて、それでもって、階段で転んだおばあさんを助けてて、あぁっ、それから道に迷っていたかっこいい外国人に道を教えていたら遅くなっちゃった!
優 )へぇー。それは朝からお疲れ様。
唯 歌)うそつき。
優 )やっぱうそか。
翔 姫)ちょっと−せっかく考えた素晴らしい言い訳だったのに!
 優 )もうちょっと、もっともらしいうそ付けよ。まったく。
翔 姫)先生、次教室移動ですよ!
 優 )ん?・・・あ、そうか。じゃ、みんな頑張ってね。

 優、上手にはける。

翔 姫)移動しようよ、家庭科室に。
みつば)そうだね、行こう。

 みんなで誘い合って上手にはける。
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