Story

□鎖的日常。
1ページ/1ページ

鎖的日常。
貴方の愛は雁字絡めで苦しくなる程閉鎖的。
愛してる大好きさこっち向いて?
なのに嗚呼、もうッ…!!
紡がれる彼の甘い言葉たちはちゃっかりと私を仕留めて。

++++鎖的日常。++++

「ラビ、放して欲しいのだが…」
「えーッ、もーちょい良いさ、だってクロちゃん気持ち良いんだもん…」
「…(骨張っていると思うのであるが…)」
腰元に纏わり付いて離れない浦若き彼氏(成人男性である私に、彼氏!!)の腕を振り解こうと、ずるずると部屋の中を(彼を引き擦りながら)歩き回るが、流石と言うか何と言うか、全く離れる気配が無い。(凄く迷惑である…。)
「…疲れた……」
Give upして尺の足りないベッドに倒れ込むと、勿論彼も付いてくる。欝陶しい。激しく欝陶しい。
「クロちゃん温めてあげるさーvV」
……激しく欝陶しいがそれを凌いで面倒しい。
「おっきい背中vV流石オレのクロちゃんvV」
…発言の一々が面倒しくて頭痛がする。
しかも回された腕が腰を撫でている。
面倒しい上にイヤらしい。
 ぺしっ
「……照れ屋さんvV」
 ぺしっ
「……減るもんじゃ無いさー?」
 ぺしっ
「……」
 ………
三回払い除けてやっとズボンの鈕釦に伸びる手が止まる。
諦めたか。
ふぅと詰まっていた(詰めていた、では無い)息が出た。
「………」
「……」
「…」
「ラビ?」
面倒過ぎて枕を抱えて丸まっていたが、いきなり静かに成られるとどうしてこうも不安感が煽られるのだろう。
「…ラビ?」
少しだけ顔を上げる。
返事が無い。
「…ラビ?」
上体をもぞ、と動かしてみても彼の感触が無い。
「……!」
拗ねて帰って仕舞ったのか?
それとも怒って?
愛想を尽かされていたらどうしよう……!!

(もう一人は嫌である!!)
「ッ…ラビ!!」

「何さ?」
うちゅっ

へ?

(あ、今、私の口から、変な音が。)

クロちゃんの寝姿が可愛過ぎてつい鑑賞しちゃったさーvVもうおっきい背中が超ラブリーでビュリホーで鼻血もんさーvVvV
暢気にそうのたまい続ける目の前の彼氏(…コレではあるが18歳であるからこの交際は犯罪では無い)に、振り返りざま口唇を奪われた。
「冷たいクロちゃんもクールで素敵vV」
呆けていたら押し倒された。
「無抵抗も最高vV」
胸を撫で回される。イヤらしい。っというか
「ラビっ…!」
「……怒った顔も美人〜…vV」
私を騙したんであるかっ!?
(でも、安心した…)
怒って良いやら泣けば良いやら呆れるべきか見放すべきか。
「……クロちゃん」
惑っていると彼の顔が何時もの(大体二十四時間中二十三時間位を占める)デレっとした顔から、稀にしか見せない(あえて言うなら日食位)真面目な、しかも色気の漂う顔付きに成る。
「………」
胸が締め付けられるような気がしたのは心疾患だと思いたい。
けれど。
「愛してる」
オレの側から居なくならないで?
甘い声に私のイカレた(柄にも無い言葉だと自分でも思う)頭が痺れるので、心臓が動悸を止めないのもきっと彼のせいなのである。
「愛してる大好きさ俺の側に居て?」
繰り返される拷問の様なWords。
「ずっと一緒だ絶対放してやらないさ」
擦り寄せられる頬に、体を伝う舌に、もう頭はぐるぐるとぐちゃぐちゃだ。
「ラビ」
ああ言ってはいけない、いけないのである。
「……ん?」
駄目であるダメであるこれだけは答えては。
「……オレのクロちゃんはずっとオレの側に居てくれるの?」
………馬鹿と呼ばれても仕方あるまい。

だってこんなにも愛してしまっているのであるから。

「っ当たり前である…!!!」
彼がニッコリと笑った。

わたしのばか。


鎖的日常。
貴方の愛は雁字絡めで苦しくなる程閉鎖的。
愛してる大好きさこっち向いて?
毎日毎日欝陶しいし面倒しい上イヤらしい。
それなのに嗚呼もうそんな鎖は犯罪的に甘く美しいから。
私もである貴方の事が大切である
繋がれた自分が誇らしくなってしまう。

「クロちゃんvVvV」

鎖を掛けてダーリン?

fin



嗚呼もう何だろうあれだ俺百万遍死んだ方が良いんじゃないかな脳の検査受けた方が良いんじゃないかな寧ろ入院が良いんじゃないかなでも 上 出 来 だと思う(ぇ

……変態ラビさんが

……シャイデレクロちゃんが

……砂吐きカップルが

……すいません死んできます(笑)


up2007/3/13

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ