Story U

□Sanctuary
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愛で世界を救うことは出来ない。
どれだけ愛されても死ぬ人はいるし、形あるものはいつか壊れる。
愛故に作られ続ける兵器と戦いながら想うのは彼女。
愛によって造られ、そして又同じくそれによって破壊された。
笑う彼女。泣く彼女。怒る彼女。
思い出す姿は、美しいあの時の姿。
頭をよぎるのは、転換(コンバート)した時の姿。

忘れられないのは―――――

彼女の動力源の……魂。
来る日も、来る日もザンゲする。
 安らかに
 安らかに
 安らかに
私はあの魂を救えたとは思えないから。


あの時、私が想ったのはエリアーデのことだけだったから。


―・―・―・―・―

愛で世界を救うことは出来ない。
私もあの魂を救えたとは思えない。
けれど彼女は私を救った。
偽りと言われようと、私は彼女の愛により、…救われた。
…そう、もし愛で世界を救えるとしよう。それでも私は世界を救えない。
私は世界全てを愛すことなどできないだろうから。
では何なら救えるのか?
目の前の一人なら。私が助けられる幾人かなら。
彼女への愛を「理由」にして。
あの時から変わらない。私が想うのはエリアーデ。
万が一私が世界を救う役に立ったとしても、それは愛のせいではない。

――私の愛は、只エリアーデ君だけに。


fin


後書き

……なんか意味解らない上に誰なんだかさっぱりわかりませんね。
とりあえず温度の無い文にしたかったんです。
それどころか話の筋すら消えてますがね……。

write2006/12月
up2007/3/25

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