StoryV
□は る は る 小 晴
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「……で」
「今日の夕飯はこうなってるんさ?」
「んっまいであるなぁアレン!!」
「ですねですねぇ!!」
「はい、菜の花のかき揚げお待ちどーん♪」
「土筆のおひたし…雪の下とたらの芽の天麩羅…」
「山菜御飯に筍の煮付け…?」
「春は食べられる草花がいっぱいである!」
「懐かしいです…この時期は貧乏でもお腹一杯食べられるんですよねー」
「芹の卵とじも出来たわよーっ」
「………」
「両手一杯抱えて帰ってくるから何かと思ったさー…」
「………」
「んんんっ、この七草粥も美味しいであるよ〜ぅっ」
「幸せですねぇえ……っ」
「……」
「ユウ?どうかしたさ?」
「……虫」
「はぁ…止まらないであるぅ…」
「僕もです…。
あ、そっちの二人も食べませんか?」
「一杯採って来たから神田とラビの分もあるであるよー?」
「あ、今行くさっ。
………む、虫?」
「………あいつらが虫に見える……」
「……」
「食べ終わったら蜂蜜アイスクリーム・スミレの砂糖漬け添えが待ってるわよん♪」
「アイスクリーム!」
「早く食べましょうクロウリー!」
「うむ!」
「……虫が、春を貪り食ってやがる……」
「………………。
……ひ、否定、できねぇさ……」
「美味しいである〜〜っ!!」
「美味しいです〜〜っ!!」
《はるはるキラキラ》
《お腹が空いたら花を食べ》
《眠たくなったら草枕》
《でもでもそれは》
《貴方がいるから楽しいの!》
(はい、クロウリー、あーんっvV)
(あぁーんvV)
(僕もして下さいvVあーんっvV)
(アレン、あーんである〜vV)
(誰かあれをどうにかしろ)
(無駄さユウ、頭の芯まで春なんさ)
《はるはるキラキラ!!》
fin
write2007/4/29
up2007/4/29