素敵な物

□涙の先の恋
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出逢ったのは突然で。



そんな突然、目の前に現れた横暴な王子にいつの間にか惹かれていた。



「センパーイ、何でこんなカエルかぶんなくちゃいけないんですかー?」



「うるせっ。黙ってかぶってろ。」



「えー…」



こんな些細なことを気にしたのがいけなかったのかもしれない。



「ルッスセンパイー」



「あらっ!フランちゃん、どうしたの?」



「何でベルセンパイはミーにこんなものかぶらせるんですかー?」



「あー、それねぇ…マーモンちゃんの代わりなのかしらねー…」



「マーモン…?誰ですかー?」



「フランちゃんの前任。マーモンちゃんが死んじゃってからベルちゃん、随分落ち込んでたわー…」



ミーはルッスセンパイの言葉を聞いて気づいた。



ベルセンパイはマーモンって人が好きだったって。



そして今も…
忘れることなどないって。



「そう、ですかー…。」



ミーは自室に戻った。



今はただ止まらない涙と自分の想いを抑えることしかできなかった。
 
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