駄文
□悪戯(あた受け)
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あづい…。
あまりの暑さにぐったり寝転がってるあたるを見て、ラムは呆れたように呟いた。
「なんだっちゃ。そのやる気のない格好」
あたるは、ラムを見ながらボソッと零した。
「この暑さだ。やる気なんか出るかっ…」
暑い暑い…と、Tシャツを捲るあたるに、ラムは眉をひそめた。
何故なら…あたるの臍の横に赤い鬱血の痕があったからだ。
蚊に刺されたのかなぁ…。
ラムの視線に気付いたあたるは、ハッと自分の腹周りに視線を落とし、慌ててTシャツで隠した。
やべッ…。
くそっ。面堂のヤツ…なんてトコに痕つけてやがるっ。
自然顔が赤くなるのを誤魔化すように起き上がった。
「映画でも…見に行くか…?」
アソコならクーラー効いてるし、気持ちよく寝てられる。
「うちと?」
「なんだ?行くのがイヤならしのぶでも誘うが…」
「誰もイヤだ、なんて言ってないっちゃ!ちょっと待っててダーリン。うち、着替えてくるっちゃ♪」
嬉しそうな笑顔を見せるラムに、あたるは照れたように応えた。
「早くしろよ」
「うん、わかったっちゃ」
UFOに飛んでくラムの後ろ姿を眺めながら、あたるは呟いた。
「たまには…いいよな」
ちょっとした罪悪感。
ラムに内緒で面堂との関係を続けているから…。