twitterであげていたおはなし。

□マネに恋する赤葦と、それを応援する木兎さんのお話。
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みんな、聞いてくれ。
我が梟谷バレー部が誇る冷静な頭脳・赤葦の様子が、明らかに変なんだよ。


いつもなら、俺がテンションをガンガンにあげてはしゃいでいると
「落ち着きましょう」なんてさらっと締めてくれるのにさ。
ここ最近は思いつめた表情になったり、みんなの輪から離れてぼんやりしてたり。
木葉や猿杙に、赤葦おかしくないか?って聞いてみたんだけど
「木兎があんまりうるさいから、メンドくさくなったんじゃねえの」
「大事なセッター疲れさせんなよ」
なんて言われちまったし。

とにかく!俺は赤葦のことが、ものすごーく心配なのである。
あと、セッターも大事だけど、エースの俺もいたわって!と二人に言いたい。



皆さん、こんにちは。赤葦京治です。
最近練習に思うように身が入らなくて、困っています。
自分でもいけないと思っているんですが、頭の中から排除しきれないほど
俺の脳内を支配する人がいるんです。

マネージャーに、恋をしています。

マネージャーは各学年に数人ずついるんですが、皆さん総じてとても優秀な方です。
明るく盛り上げてくれる方、積極的に仕事がないか聞きに来てくれる方。
本当に恵まれているなと感じています。

俺が惹かれている方というのは、どちらかというと前述のような
太陽のように部員を照らすタイプとは真逆で
静かに見守る月のような方だなって思います。

テーピングやり直したいな。
そう思って手を見つめていたら、スッと差し出してくれたり。
合宿の時に汗だくになって、着替えようかなと思っていたら
「Tシャツ持ってこようか」と声をかけてくれたり。
まるでテレパシーかなって思うくらい。

口数は多くないけれど、試合の時には観客席から大きな声で声援をくれます。
彼女は俺と同じ2年生だから。
ベンチに入るのがあなたならいいのに。
先輩たちとバレーができなくなるのは寂しいですが、来年になればあなたがベンチに入るんだな、楽しみだな、と思いながら
俺はコートに立っています。
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