twitterであげていたおはなし。
□青城バレー部の勉強会
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体育館ではあんなに生き生きとしているのに、
今、ほぼ全員の顔色が悪い。
決して病気ではない。むしろピンピンしているはずだ。
すべての原因は1週間後に控えた中間試験。
赤点になると、追試験に合格するまで部活に参加させない。
たった今、監督やコーチがそう宣言したため、みんなの顔が一気に青ざめた。
「よーし、やるかあ」
今日から1週間部活は休みだ。
主将の及川の号令の下、学年ごちゃまぜの勉強会が開催された。
教室に集まったのは。
言いだしっぺの及川。
脳みそ筋肉(By及川)の岩泉。
文系なら任せろな花巻。
バリバリ理系、多分一番バランス良い松川。
赤点とは縁がなさそうな渡。
真面目に授業受けてるのに要領悪い、不器用な金田一。
寝てる割にはマシな方、でも結構不安要素抱えてる国見。
レギュラー陣7名、そしてマネージャーのわたし。
早速、利発さのかたまりのような渡が、松川に物理を教わろうとしている。
松川は「教えるのもいい復習だな」なんて言いながら
丁寧に質問に答えている。
ほうほう、松川センセイ面倒見いいじゃないの。
さて、肝心の主将様はというと…
「岩ちゃんが一番成績ヤバイんだからねっ?」
「あ゛!?てめえ人のこと言えるのかよ」
「俺は赤点ラインは余裕で超えてるもん!」
「お前、前回あと5点足りなかったら日本史赤点だったろうが」
「岩ちゃんは英語あと1点でアウトだったじゃん」
「セーフはセーフだ」
はい、始まりました。安定の夫婦ゲンカ。
花巻に止めるように促す。
「これじゃ勉強会にならないよ、お願い」
「俺…しかいないのか」
やれやれと腰を上げ、ご夫婦の間に割って入る。
とりあえず3人で古文に取り掛かることで落ち着いたみたい。
これでなんとか収拾ついた…かな?
残ったのは1年だ。
金田一は数学と格闘している。
教科書に載っている問題を解いては、後ろのページに載っている解答と照らし合わせているようだ。
やる気はあるみたい。いいぞいいぞ、ユウタロウ。
「わたし数学あんまり得意じゃないけど…何かあれば手伝うからね」
「アザッス!」
さて、問題はその隣で既に寝ているコイツだ。