novel

□ゆびきり
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堕威兄ちゃんに 何も求めてはいけないのだと
充分に思い知った はずだった
けれど 俺は自分の欲望に負け…2度目の禁忌を犯した

中学生になると
幼かった男子達も 色気付いて 色恋沙汰の話や少し卑猥な話をふってくる事が多くなった
「薫って、性欲薄そうやんなぁ」
「んー…そんなん…あんま無いかも」
「やっぱり!?…エロ本とか持ってないん?」
「エロ本?」
「えっ!?知らんの?…そんなら…エロ動画とかも、観た事無いん?」
「ん…そんなん…知らんから…観た事無いわ」
「えぇ!!そんなら…どうしてるん?一人でする時」
「え!?……」
「薫って…好きな奴いんの?」
「…う…うん…好きな人なら…居るよ」
「あぁー!!薫、妄想派なんやぁ」
「妄想派?」
「好きな奴とヤるん、妄想しながらするんやろ?」
「ぇ!!…ん…まぁ……」
それ以上 話を広げたくなくて 適当に相槌をした
「薫の好きな奴って…このクラスなん?」
「…ちゃうよ…高校生の…」
「え!!年上のお姉さま!!」
男の人とは 流石に言えんかった
暫く適当に話をして
やっと解放された
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