女剣士 (イナズマイレブン)

□第十八話
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ー家


部活が終わり、清香は寄り道しないで家に帰ってきた。


『ただいまー』


「あ、お姉ちゃん!」


「おかえりなさーい!」


靴を脱ぐと優一と京介がやって来た。


『ただいま。優一、京介。』


「お帰り、清香。」


「…お帰り。お風呂沸いてあるから、先に入りなさい。」


『ただいま、お父さん。お母さん。…分かったよ。』


清香は鞄を持って自分の部屋に行く。


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ー清香の部屋


『(…良かった。今日は話しが出来た。)』


清香は少しホッとした後、鞄を置いて、着替えの服を持って部屋を出たのだった。


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今日は日曜日、部活は休みだった。特に家でやることはなかった清香は、私服に着替えて外に出た。


ー鉄塔広場


『あ…。』


「清香。」


「やはり、考えていることは同じか。」


鉄塔広場に着いて、最初に会ったのは私服姿の鬼道と豪炎寺だった。


『もしかして、と思って来てみただけだが…。』


「あれ?鬼道に豪炎寺に、清香?」


後ろから私服姿の一ノ瀬も来る。


『一ノ瀬もか。』


「もしかして…。」


「同じだな。」


「あはは、やっぱり?」


四人は離れた場所で、円堂を見つける。


『居たな。』


「やっぱり此処か。」


「いいの?手伝ってあげなくて」


「あいつが戦っているのが敵ならな。」


「あいつは今、自分と戦ってるんだ。」


「壁は誰かが作る訳じゃないからな。」


「そうか。壁はここにあるんだな…。」


一之瀬は自分の胸を押さえて言う。


『円堂のおじいさんもそれが言いたかったかもしれない…、なんて言わないでよ。』


「「フッ」」


「バレた?」


清香のツッコミに、鬼道と豪炎寺も分かっていたのか笑みをこぼす。一之瀬はイタズラっ子のように笑っていた。


『ま、円堂のお祖父さんが、あのノートに何を伝えたかったのかは私達には分からないが、円堂なら見つけ出すだろう。』


「ああ。」


「そうだな。」


「今は見守るしかないか。」


四人は暫く円堂の特訓を見ていたのだった。


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ーグラウンド


翌日になり、GKの練習として円堂はゴール前に立ち、鬼道と清香、豪炎寺と染岡が円堂と対等する。


「(ヘソと尻に力を込めて踏ん張れば、捕れない球はない…!そしてポイントは胸だ!)よし!」


円堂が構えると、四人は一斉に走り出した。


「ドラゴン」「トルネード」


「『ツインブースト』」


二つの必殺技がゴールに襲い掛かると、突然円堂の前に人が現れた。



「「「⁉︎」」」


『⁉︎(あいつは…!)』


その人物は、二つの必殺技を軽々と手で使って受け止めた。


「凄ェ!ドラゴントルネードとツインブーストを止めるなんて!お前、凄いキーパーだな!」


「いや、私はキーパーではない。我がチームのキーパーなら、こんなもの指一本で止めて見せるだろうね。」


『そのチームというのは世宇子中のことだろう。――アフロディ。』


「「「えぇっ‼︎⁉︎」」」


清香から発せられたチーム名に全員が驚いた。
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