花丸日和(刀剣乱舞)

□睦月
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これは、
とある本丸の
とある刀剣男士と刀剣女士
たちによる
花丸な日々の
物語です。


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ーこの野郎‼‼


キシ『…騒がしい。』


ここは稽古場。中心で黙想していたのは鬼神丸国重(愛称 キシ)である。キシは加州の大声により、集中力が途切れて目を開ける。


『……』


そして、再び集中するよう黙想した。


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ー厨


歌仙「香り立つとはこれだな。」


歌仙は炊いたご飯に満足し、そして隣にいる燭台切の包丁捌きに感心する。


トン トン


歌仙「君の包丁捌きは美しい。」


燭台切「ありがとう。僕の元主・伊達政宗公が料理をする人だったからね。大名でありながら、来客の際には自ら厨房に立って客人をもてなしてたんだ。」


二振で話していると、外にいた黒龍(愛称 リュウ)が来た。


リュウ『お話しのところ失礼致します。光忠様、歌仙殿。』


燭台切「やあ、リュウ。出来たんだね。」


歌仙「おお!いい焼き色に出来たね。」


リュウの手にはお盆があり、その上には焼き魚があった。どうやら外で魚を焼いていたそうだ。


燭台切「流石がリュウだね。美味しそうだよ。」


リュウ『お褒め頂き光栄です。それでは、先に置いて行きますね。』


歌仙「ありがとう。」


燭台切「僕達も後から持ってくるね。」


リュウ『はい。では、失礼します。』


リュウは焼き魚を持って、奥に入った。


歌仙「それじゃあ、僕達も」


燭台切「あ、その前に味見しないと…。」


燭台切は、小皿に汁を入れてフゥーと吹き掛けた後、味見しようとしたその時ー


今剣「わー‼」


燭台切「ブオッ⁉…ごほっごほっ」


歌仙「燭台切⁉


加州「待てー‼‼」


って、うわぁぁあああ‼⁉…っと」


リュウ『光忠様、歌仙殿、どうされ…って、お二振方大丈夫ですか⁉』


リュウが厨に戻ってくると、燭台切が苦しそうに咳込んでいたのと、歌仙が釜の蓋を綺麗にキャッチしたところだった。


ーあはは‼‼

ー待てー‼‼


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ー稽古場


キシ『……』


キシは瞑想していた。
その時、


鯰尾・今剣「「あははは‼‼」」


五虎退・前田「「わー‼‼」」


薬研「…」


キシ『…(こっちに来るな)』


キシは勘付き、目を開く。


パンッ


鯰尾「あ、キシさん!お邪魔しまーす!」


今剣「かくまってくださーい!」


五虎退・前田「「あわわわ…」」


薬研「邪魔するぜ、姐御。」


キシ『…はぁ。やはりお前達か…』


稽古場に入って来たのは、今騒ぎを起こしている五振だった。


キシ『朝から何をやらかしたのだ。此処まで声が聞こえた。』


鯰尾「雪合戦ですよー」


今剣「おにごっこですよー」


キシ『そういう意味で言ったのではないが…、というか、どっちだ……。』


キシが呆れていると、薬研は外を見た。


薬研「おっと、来たぜ。」


五虎退・前田「「あわわわ…」」


加州・大和守「「いたー‼」」


今度は、加州と大和守が雪玉を持ってやって来た。


五虎退・前田「「来たー!」」


鯰尾「鬼が来たー‼」


今剣「わーい‼」


薬研「よっと」


キシ『(何故、俺を盾にする…?)』


五振はキシを盾にして隠れていたが、すぐ見つかった。


加州「隠れても無駄だー!」


大和守「それー!」


五振「「「わー/あははは‼/…」」」


キシ『…』


シュン シュン


雪玉は、盾になっているキシに当たると思いきや、隣に置いてあった木刀を使って雪玉を払った。


七振「「「おー」」」


キシ『…神聖な稽古場で遊ぶな。』


長谷部「集合!!」


すると、長谷部の声が聞こえ、全員集合場所へと行く。


キシ『…ほら、行くぞ。』


キシは木刀を片付けて稽古場を出る。皆もそれに続いた。


鯰尾「ちぇー。もうちょっと遊びたかったのになー」


今剣「また はせべさんのおせっきょうですか…。」


キシ『助けはしないぞ。』


鯰尾・今剣「「そんなー…」」
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