花丸日和(刀剣乱舞)

□睦月
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ー本丸


薬研「こりゃ、また派手にやったな。」


大和守「うわぁ⁉いてぇ...!!」


本丸に帰り、傷ついた分の手入れを受ける刀剣達。手入れ部屋には、鯰尾と今剣が入っていた。今は満室なので、大和守は薬研に治療してもらっていた。


薬研「ちとじっとしててくれよ。」


大和守「…」


薬研に言われ、大和守は我慢することにした。


長谷部「時間遡行軍を殲滅出来なかったということは、奴等また、池田屋に行くことになるかもしれんな。」


キシ『すまない。』


燭台切「仕方ないよ。相手が強すぎたんだ。」


リュウ『無事に帰れてなによりです。』


長谷部とキシが険しい顔する中、燭台切とリュウが励ます。


加州「てゆーか、早く手入れしてほしいんだけど。もう爪がボロボロだよ。」


長谷部「満室なんだ、我が儘を言うな。ここが空いたら次は…」


その時、泣き声が聞こえた。そちらに向くと、泣いていたのは石切丸だった。しかも中傷状態。


加州「え⁉何で!?」


青江「フフ。石切丸さん、刀が大きすぎて壁に刺さっちゃったんだよ。」


キシ『それを敵の集中攻撃を喰らったのが、この結果だ…。』


キシは、もう少し早く来れば良かったと石切丸に申し訳なく感じた。


燭台切「大太刀は室内戦には向いてないんだね。」


キシ『おそらく、太刀や槍とかの大きい刀達が向いていないと思われる。』


リュウ『き、気を付けなければなりませんね…。』


長谷部「主に伝えなければなるまい。」


その様子を見ていた大和守が、思わず苦笑いしてしまった。


加州「はい、こっち向いて」


大和守「?」


大和守は加州の方に顔を向ける。加州は大和守の前髪をいじる。


加州「じっとしてて」


大和守「ちょっと、何してんの…」


加州「じっとしてよ。前髪ガタガタじゃかわいくないでしょ…、よし。」


加州は満足気に大和守の前髪を見た。前髪に付けられたのは桜のヘアピンだった。


キシ『いいじゃないか。』


リュウ『可愛いですよ、大和守殿。』


大和守「え〜////」


可愛いヘアピンをつけられ、大和守は不満気な声だった。


長谷部「手入れが終わったら、主に戦果を報告しておけよ。」


大和守「はーい。」


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加州「ねえキシ、長谷部。今度手入れ部屋増やしてって言っておいてよ。」


長谷部「そんなこと、俺達が言えるか!」


加州「えー、それも主お世話係の仕事でしょ?」


キシ『手入れ部屋を増やすには、資金が必要なんだ。我慢しろ。』


加州「ケチー」


キシ『ケチではない。』


加州とキシが言い合っていたら、前を歩いていた長谷部の顔に雪玉が直撃した。
三振は、投げた方を見ると陸奥守、獅子王、前田、五虎退がいた。


陸奥守「がっははははは!わざとじゃないぜよ。」


どうやら雪玉を投げたのは陸奥守だった。


長谷部「お前等…望むところだ。全員押し切るー‼‼」


そう言ってキレた長谷部は、四振を追いかける。


加州「はは…。」


キシ『はぁ…。』


加州は自分と同じ行動をしている長谷部に呆れ、キシはその光景に溜め息を吐いた。


大和守「…」


大和守は、そんな彼等を見ないで池田屋のことを考えていた。


大和守「(今度、奴等が池田屋に潜入したら絶対僕が殲滅させる。でも…)はぁ〜、ニ階まで行きたかったなぁ…。」


加州「あのさ。あの人に憧れてるのはお前だけじゃないんだよ?

調子に乗んな。」


キシ『フッ…。』


加州は呆れながら言う。
すると、大和守は窓に写る自分の姿を見る。可愛いヘアピンを付けている自分に、恥ずかしいのか顔が赤くなったのだった。


大和守「//// え〜」
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