〜絆〜 (FAIRY TAIL)

□第十七話
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『ふぅ…これでいいでしょうか?』


今アルヴィスは、評議会の依頼で崩壊した街の修理をしていた。
…主にナツ達が壊したところを修理していた。


「「「…」」」


「凄い…」


「凄いどころか…」


「立派だ…」


前に暮らしていた家よりもかなり立派に仕上がっていて、街の人達は唖然とした。


「いや〜すみませんね、アルヴィスさん」


「我々だけじゃあ、どうも」


「歳はとりたくないのぅ」


『いえいえ。元はと言えばこちらの責任ですし、壊したものを弁償し修理するのは当たり前ですよ』


そう言って、作業服からいつもの服に換装したアルヴィス。


「そうは言ってものぅ」


「アルヴィス殿は頑張り過ぎじゃ」


『大丈夫ですよ。こんなの筋トレと思っておけば軽い軽い』


笑顔でいうアルヴィスに村長や大工さんが申し訳ないと言う。


『さて、これで終了かな』


そう言ってアルヴィスは帰る準備をした。
そんなアルヴィスに街の人は慌てて止める。


「お、お待ちをアルヴィス殿!」


「帰るの早すぎですよ!アルヴィスさん!」


「そうですよ!出来上がったばかりなのに、これからお祝いでも一緒にやりましょうよ!」


『…うーん』


アルヴィスは苦笑いしながら申し訳なく言う。


『せっかくのお誘いは嬉しいのですが、まだ仕事がありまして、申し訳ないですがこれで失礼します』


「…そうですか」


『すみません。また何かあったら連絡下さい。妖精の尻尾は依頼が来れば、いつでもやってきますので』


アルヴィスは最後に街の人たちにお辞儀して街を去った。



ーーーーーーーー



『次の仕事は……!ロキ‼︎』


「…!アルじゃないか」


次の仕事を確認している時、アルヴィスはロキを見つけて、ロキの元に来た。


『よ、仕事か?』


「まあね。アルはまだ仕事なのかい?」


『まあな。やっとこれで最後だよ。評議会の仕事は多くてしょうがない』


「あはは、相変わらず凄いね。いつもいつもお疲れ様」


『おう』


面倒くさいく紙の束を見るアルヴィスに、ロキは苦笑いしながら言った。


『ところで、ロキはどこの仕事に行くんだ?俺は温泉街・鳳仙花村に行くんだけど』



「あれ本当?僕も温泉街・鳳仙花村で、ナンパするフリーの魔導士を捕まえる仕事に行くところなんだ」


『あー、あれか。じゃあ一緒に行かないか?』


「君がミラちゃんに変身してくれたら…」


ゴツン


『殴るぞ』


「じょ、冗談だよ…それに、もう殴ってるよ。後、その笑顔恐いからやめて…」


変なこと言ってきたロキに、アルヴィスは笑顔でロキの頭を殴った。…ロキはたんこぶを抑えながら、アルヴィスの笑顔を見ないようにしていた。


ーーーーーーーー


『…それで?』


「?」


結局一緒に行くことになり、暫く無言で歩いていた時、アルヴィスが真剣になり、ロキに声をかけた。


『まだ言わないのか?お前が何者なのか』


「…」


それを聞いた途端、ロキは立ち止まった。


『…』


アルヴィスも止まって、ロキを見て言う。


『お前、ますます魔力が弱くなっているぞ』


「…」


『このままだとお前、本当に…』


ー死ぬぞー


「…」
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