女剣士 (イナズマイレブン)
□第一話
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ー帝国学園のサッカーグラウンド
「いち、に、いち、に」
「佐久間!」
『フンッ』
柔軟体操、パス練やシュート練などをしている最中の帝国イレブン。
「レギュラー全員集まれ!」
キャプテンである鬼道の掛け声と共に皆が集まる。
「一週間後、雷門中という所で練習試合をする。」
「雷門中?…そこって何処ですか?」
「聞いたこともない…。」
「俺、知ってます。弱小のところですよね。」
「ああ。」
「はぁ⁉弱小⁉」
最強という自負と誇りを持っているのに、弱小校に態々行くなんてつまらないと思った。
「鬼道、どうして態々そこまで行って練習試合に?」
「確かめたいことがあると総帥に言われた。」
「確かめたいこと?」
『要するに総帥は、面白いものがあるから楽しみにしていろってことか…。』
「弱小なのに、楽しみなんて何処にあるんですかね?」
『さぁな。』
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ー雷門中
今日は、雷門中との練習試合。
雷門中の生徒達は、帝国イレブンの派手な登場に驚愕していた。赤い絨毯の上を歩き登場する帝国イレブン。清香は鬼道の後ろに歩いていた。
「鬼道さん、何でこんなチームと試合を?うちのスキルが上がるとは思えませんけど」
「…面白いものが見られる。」
「面白いもの?」
鬼道の視線の先は、豪炎寺に向けられていた。そして清香も…
「ああ、楽しみにしていることだ。」
『…』
鬼道は辺見にそう言う。その時、帝国バスの上から、椅子に座りながら影山が出てきた。
「よりにも寄ってこの学校とはな…。フッ、これも因縁か…。」
雷門中サッカー部のキャプテンである円堂は、帝国イレブンのところへ走りだした。そして、キャプテンである鬼道と握手しようとしていた。
「雷門中サッカー部のキャプテン円堂守です!練習試合の申し込みありがとうございます。」
「始めてのグラウンドなんでね。ウォーミングアップしていいかな…。」
「あ、どうぞ…。」
鬼道は円堂と握手しないで、皆とグラウンドでウォーミングアップをしていた。
抜群のボールさばき
強力なヘディング
ボールへの鋭い嗅覚
雷門イレブンは、帝国イレブンを見るとアップとしてボール慣らしをしているが、どう考えても戦意を喪失させているようにしか見えなかった。
あまりの個人能力の高さが抜群で、周りは愕然としている。
「なんだ⁉」
「消えた⁉」
円堂と半田は、佐久間の眼の見えない速さで消えたことに驚く。
「おいおい…。なんだよ、あの動き…。」
「うっ…うっ…。」
宍戸と栗松は、洞面のリフティングのテクニックの凄さに怯える。
『フンッ』
「っと、剣城!もう一本‼」
「あんなのと試合するのかよ…。」
清香と源田はPKをやっていて、そのパワーを見た染岡はそれに焦る。