花丸日和(刀剣乱舞)
□睦月
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ー中庭
「「「…」」」
集合場所に行くと遊んでいた男士達は、しょんぼりしていた。
石切丸「はぁ…はぁ…」
獅子王「何でそんなに疲れているんだ?」
そう言って獅子王は、隣で息を切らしている石切丸に話しかけた。
燭台切「色々言いたいことはあるけれど、畑を荒らしては行けないよ?いったい何をしていたんだい?」
鯰尾「雪合戦だよ。寒いし、正月だらだらしちゃって運動不足だからって薬研が…」
燭台切の問いに鯰尾が答える。
それを聞いた薬研と前田は軽く目を開き、鯰尾の方に向く。
薬研「え?俺のせいか?」
前田「鯰尾兄さん!ひどいです!」
リュウ『鯰尾殿、刀(人)のせいにしてはいけませんよ?』
すると、今剣が正直に話した。
今剣「じつは、さくやから やまとのかみさんがきたから、いっしょにあそびたいなっておもって…」
燭台切「そうなの?」
前田「そうです。」
五虎退「ゆ、雪合戦なんです…。」
今剣を賛同するように前田と五虎退も認めた。
長谷部「うん。正直に言ったのはいい。......わけあるかっ‼」
燭台切・リュウ「『…;』」
長谷部「お前達は本文を忘れたのか!
いいか!そもそも……」
こうして長谷部による説教が始まった。
薬研「ふぅ…、始まったぜ。」
鯰尾「次はかまくら作ろうか。」
薬研は聞き飽きたように呆れ、鯰尾は今剣と次の遊びを話していた。
長谷部「ってお前等ー‼」
話しを聞いていなかったことに気づく長谷部は更に怒鳴る。
今剣「はいはい。はせべさんのいいたいことは わかっています。
ぼくは、よしつねこうのまもりがたな みくびってもらってはこまります。」
陸奥守「わしは坂本龍馬の刀じゃ。」
加州「俺と安定は、沖田総司の刀なんだよね。」
大和守「そう、沖田くんの」
加州「因みに、キシは斎藤一の刀。」
キシ『…ああ。』
今剣から始まり、陸奥守、加州と大和守、そしてキシの順に前の主の紹介をした。
歌仙「ああ。そういう話をすると…」
宗三「はあ…昔の主の話ですか。天下人の下を渡り歩いても所詮は籠の中の鳥…。」
宗三は前の主のことを思い出したのか不満気であった。
長谷部「ええい!昔の話はいい。俺達は主、つまり審神者に何故人の形を賜ったのか分かるか?」
獅子王「歴史を守るためだろ?」
獅子王の答えに、長谷部はそうだと答える。
長谷部「歴史修正主義者を名乗るもの達が、時間遡行軍を結成し、歴史を変える為に攻撃を開始したのだ。我々はその時間遡行軍を討伐する為に今此処にいるのだぞ。つまり…」
陸奥守「つまり?」
長谷部「朝から遊んでいる場合ではない‼」
短刀「「「…」」」
長谷部の大声に短刀達は目をつぶった。
長谷部「我々には、主から何時出陣の命が下るか分からない!そして、いつ何時いかなる場合でも…」
宗三「無様な。ああなってしまうと、もう放っておくしかありませんね。」
キシ『…』
獅子王「またか…。」
石切丸「おや、青江さん!」
またもや長谷部の長話しに聞き飽きしながら待っていたら、石切丸が青江を見つけた。
青江「僕もこんな玉を投げて遊びたかったなぁ。」
何処から持ってきたのか雪玉を抱え、その内の一つを持つ。
長谷部「って貴様!出てきて早々話をややこしくするんじゃない!」
青江「そんなに怒ったら皺が増えちゃうよ。笑いなよ、にっかりと」
長谷部「笑えるか!だいたい何故お前は遅刻をしてきた?集合の鈴は聞こえなかったのか⁉…」
薬研「…前後不覚の状態だ。」
そんな青江と長谷部の様子に薬研が呟いたのだった。