FINAL FANTASY Z

□チョコボと忍者娘
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『ちょっ、クラウド!落ちる!落ちる!』



「…大丈夫だ。俺が後ろから支えてるだろ?」



『いや、それ支えてるって言うんじゃなくて手を添えてるだけだろこの馬鹿チョコボ!」



「…俺がわざとそうしてる意味…分かってないようだな…?」



『あぁああ!ごめんなさいごめんなさい!だから手は離さないで‼︎』



「次、俺のことチョコボって言ったら…本気でミドガルズオルムの餌にしてやる」





ヒィっ!…ほ、本気だ…!

目が本気(マジ)だ…!



それを見た私は首が引きちぎれるんじゃないかってくらいに首を縦に振った



『わ、わわわわかったから!お願いだから支えてぇええ!』



「ふぅ…仕方ない」



その言葉と同時にお腹にクラウドの逞しい腕が廻された



た、助かった…




何故、こんなことになっているのか

それは数十分前に遡る……




〜数十分前〜



『うわぁ…!これがチョコボ?初めて見た…!』



「は?あんた、チョコボ初めて見たのか?」



『うん!初めてだよ!こんな黄色いフワフワな生き物。初めて見たもん!』



「…あんた…随分と田舎に住んでたんだな…」



んなっ!失礼な!
私の世界のどこにもチョコボなんていなかったわ!

強いて言うならばダチョウだ。



「おーーい!」



ん…?エアリスの声?



あ、バレットチームだ。
私たちよりも先に出発したはずなのに…どうして遅かったんだろ



「ごめんね、遅くなって」



「いや、別にいいんだが…どこか寄り道でもしてたのか?」



「そうなのよ、少し湿地帯の方に行ってみたんだけどやっぱり黒くて大きい影が湿地帯をウロウロしてたわ」



…ってあれ?バレットの姿が見当たらないんだけど…



『あの〜…バレットは?』



「あぁ、もうすぐ来るんじゃないかしら?」



すると後ろの方から荒い息遣いが聞こえてくる。振り向いて見ると服が所々擦り切れてるバレットの姿があった



えっ⁉︎なにがあったの‼︎



「あら、バレット。遅かったわね」



『えっ、ちょっ、大丈夫⁉︎なにがあったの⁈』



「なにが遅かったわねだ…ハァ、ハァ…こいつらひでぇんだ…ミドガルズオルムの実力がどれくらいか調べたいって言ってわざと俺を湿地帯に放り出したんだ」




…うん、なんでだろう
すごく安易に想像がつくんだけど…
多分、エアリスがお得意の黒い笑みを見せてバレットを脅したってところだろう

流石のバレットでも断れなかったんだろうね…ご愁傷様です。


そして横に立つクラウドを見てみると
若干、口元がヒクついている
…きっと私と同じこと考えてる、絶対に
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