短編小説

□柳生happy birthday!
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今日こそは、自分から…



どのタイミングが良いのだろう。なるべく他の人と話していないときに、…この人混みじゃあ無理か。


ああ!こんなんじゃいつになっても挨拶できない…!


『(女は根性…!)』


ヤケクソで柳生くんの元へと走る。


『あ、あの…っ』


「どうかされましたか?」






















『お、おはようございます!』



















緊張しすぎて下を向いたままの挨拶になってしまった…

そして返事が返ってこない。どうしよう…気持ち悪がれた?


「気持ち悪がれた」、「引かれた」、ネガティブな言葉が頭の中をグルグル回る。


『(どうしよう、どうしよう…)』


このままこの状態でここにいるのは柳生くんにとっても他の生徒にとっても迷惑だろう、


恐る恐る顔を上げる、


すると、柳生くんと視線が交わった。









「やっと目が合いましたね、おはようございます。」








『…!!!』






気が付けば、教室まで走っていた。






(やっぱり、柳生くんのことが好きだ。)
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