黄金魂
□True blue
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ウートガルザの放った拳で吹き飛ばされ、ユグドラシルから落ちていくフロディの耳に届いたのは、アスガルドの大地の声だった。
『これが…リフィアの言っていたアスガルドの大地の声!』
リフィアの言っていたことは間違いではなかったのだ。許してくれ、リフィア…私は…!
再び対峙したウートガルザに、フロディは渾身の力を込めてウートガルザに拳を放った。
「私が護りたいのは、リフィアの言っていたアスガルド…それがリフィアを護りきれなかった私の償い!」
ウートガルザとの死闘に勝利したフロディは、オーディーン像の前にたどり着くと、オーディーンローブを捧げた。
「我がアスガルドの偉大なる神オーディーンよ!我らオーディーンに仕えし神闘士、そしてアスガルドの民の声を、聞き願いたまえ!」
オーディーンローブが光を放つと、光の輝きの中、フロディの目の前に見慣れた愛しい髪色が舞う。…まさか…
リフィアがそっと目を開いた。
「ここは…?」
「リ…リフィア……。」
フロディは、全てを悟り、目を閉じる。この瞬間、リフィアは、フロディには永遠に手の届かない存在となった。
私は永遠に彼女を失った。自分の愚かさは悔やんでも悔やみきれぬ。だが、私は神闘士としてこの身を捧げよう。我が偉大なる神、オーディーンを、リフィアを護り抜くと誓おう。
フロディは、そっとリフィアの前にひざまずいた。
「フロディ…?」
ー さようなら、愛しい、俺のリフィア ー
終わり