進撃の変人(番外編含む)

□親戚のリヴァイさん。
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彼は静かに廊下を通りすぎる。
すると、犬の吠える声がしてリヴァイは走る。


裏庭に行けば、野犬が入ってきて鷄を襲っているひよこが一羽逃げ遅れて震えていた。ペトラが泣きわめく。

ステラが庭に裸足で降りてクレヨンを野犬に投げた。


「…ダメぇー!!あっち行って!!……いじめちゃダメー!!!」


鷄達は庭下に逃げ込む。
ひよこが一羽ステラの足の下に、逃げこみぷるぷる震える。母鳥がやってきてひよこを下に隠した。

野犬はステラの足を噛もうとした、だがきぃちゃんが野犬にタックルして怯んだ。だが尚も睨み合う。

リヴァイはきぃちゃんが野犬と睨みあい、ステラの前に立つのを見る。動物は利口で立場も顧みない。

無償の愛。ペトラも色鉛筆を野犬に投げて、叫ぶ。

「だれか助けてー!!こわい犬がいるー!!?…お兄ちゃん!? 」


リヴァイは靴下のまま、庭に降りた。
彼は、黒い服にズボン姿。
姉妹も一応は水色のワンピースを着ていた。

リヴァイはきぃちゃんに言った。

「お前は二人を守れ。…コイツは俺が殺る。」


字が殺る。になっている。
野犬はかなり大きい。きぃちゃんはボルゾイで大型犬に入るが、引けをとらない。

きぃちゃんは牙を剥き出しにして、唸る。


「…ガルルルルルルッ……ヴヴヴヴヴヴ……ワゥ!!?」


低く吠えた。姉妹と鷄を体で隠す。
リヴァイは野犬を挑発し、冷たい瞳でメンチ切る。


「…さっさとしろ。クズ野郎。…殺るのか殺らねぇのか、決めろ。」


犬相手にも容赦ない。
野犬は飛びかかってくるが、リヴァイは鼻を殴り、ついでに腹を一撃膝蹴りをいれた。

駆けつけた、両親が庭に降りてリヴァに駆け寄る。母がリヴァイの肩を抱いて揺する。


「キャイン??」

野犬は慌てて逃げていく。


「……リヴァイ君!!……けけけ、怪我してない??!……きぃちゃんは?ステラ。ペトラ?!大丈夫???」


ペトラが涙目で頷く。
ステラは庭に潜ってにやにやしていた。鷄になつかれた。うれしそうに呟く。

「ひよこ元気だよー!」

「もー!ステラは?!……良かったー無事で。」


母は庭のステラを抱き上げて、抱きしめる。父もペトラを抱き締める。きぃちゃんも二人に抱き締められ、リヴァイは両親に抱きつかれ、嫌そうだったが、満更じゃない、今だけは悪くない。


祖母が走ってきて、庭を見た。
戸が開いて鋳たからだ。


「…戸が開いてるじゃない。父さん??昨日閉めたよね。」

「え?…カギはすめたはずだよぅ?」

「じゃぁ、誰が……。」


リヴァイはカギを見て、冷静に話す。

「…おぃ。錠が壊れてる。…人間がやった形跡だ。電気鋸の歯形だ。」


「ちょっと、なんでアンタそんな怖いことしってんの。」


祖母が突っ込む。
リヴァイは淡々と言ってステラが目を輝かせる。


「…金を盗るのに、便利だ。」

「おっきくなったらできる??!」

「…ダメ!」


父が突っ込む。
母がすかさず現役不良少年に聞きだす。リヴァイは幼女二人の出前あまりハードボイルド発言は控えたい。


「で、これは誰の仕業なのかしら。」

「…ジジィかハバァに恨みのある奴だ。……おぃ、ガキ共に聞かせるな。」

「…意外と常識あるじゃない。」


祖母は鶏をだっこするステラを抱き上げて話す。彼女は雌鳥とひよこを見てご満悦だった。ステラはにやにやして一人和む。


「…かわいいねぇ。」

「ステラもかわいいねぇ。」


パシャっ!母親が一枚。
ペトラもピースして一枚は父親が、きぃちゃんも割り込んだら両親がデジカメで撮影しまくる。

家族の撮影会にリヴァイは閉口する。
彼は祖母に聞いた。


「…ババァ。電気鋸を扱う奴はいるか。」


祖母はリヴァイを睨み、胸ぐらを掴み笑いかける。彼女にババァは禁句でおばちゃんでも怒る。巷では不良殺しのレイちゃんと異名がある。


「アンタ…誰に向かってババァだって?私はまだ52よ。名前で呼びな。」

「……うるっせぇな。クソババァ。」


クソまでついて、祖母激怒。
あの人類最強の頭をどついた挙げ句に、耳をつねった。

怯まないリヴァイ少年反抗心丸出しで睨みつけたら、ペトラがにやにやして腕を引っ張る。ふいに見たらカナブンを見せられた。

リヴァイさん絶句。
ステラはカナブンをはじめて見て指差す。


「…うわぁー!!かぶとむしだぁ。」

「すーちゃん、かぶとむしじゃないよ。カナブンって言うんだよ。」

「おねーちゃんしごいねぇ。」


スゴいと誉めている。ペトラはにやーと笑い嬉しそうに髪を耳にかける。
リヴァイは二人を見て少し気持ちが楽になっていく。


ギスギスするが、気を取り直して少年探偵リヴァイが幕を開ける。
まだ彼は、ハンジとエルヴィンとは出会ってないが、大抵のことは一人でこなせている。
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