進撃のリヴァイさん!!!
□調教3 主と感情
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トロスト地区の郊外の一軒家。落ち着いた佇まいの洋風のお宅。
リヴァイ班の地味な方とか、色黒栗頭とか皆に愛されているグンタさんだ。
グンタ・シュルツ家では今までにない、荘厳な空気が漂う。年明け早々に、若いグンタさんは、母親とおじいちゃんをリビングに呼んで、テーブルを囲み神妙な表情を浮かべる。
ピンクのエプロン姿の茶髪のグンタ母は、そんなむくむく育った大きな息子を見上げ、戸惑う。
祖父は穏やかに座り、傍に杖を置いている。
グンタは、テーブルの真ん中に座り鳩時計の針の音を聞きながら、肘をついて母と祖父に、静かに告げる。
「母さん…じいさんに伝えたいことがある。」
「何よ、改まって…。」
「まぁ、母さん聞いてみよう。」
温厚なのか、豊かな髭を蓄えたグンタ祖父は優しい眼差しである。茶色の羽織を着ている。グンタは父親に似ているのか、母も祖父も肌は白い。
グンタはグレーのセーターを着込み、目を見開いて母と祖父に目を配る。
恥ずかしそうに、呟けば母と祖父は立ち上がり、抱き合う。
「あ、明日のスケートと、か、カフェ巡りに、女の子も一緒に行ってもいいか…?」
母、祖父
「やったぁぁあああ!!!!グンタにやっと春が来たあ
ぁあああ!!!!」
グンタは、足腰が弱くなった祖父のポテンシャルが上がったのに、言葉を失う。恐るべし女の子効果。
(じいさん…もぅ迎えが近いとか弱音吐いてたじゃないか!!)
グンタはスマートフォンを静かに出して、ステラの笑顔の写真(二週間前に、カフェ行った時の写メ)を、母と祖父に見せる。
色黒だが、グンタさんは顔を赤くして喋るが語尾が消える。
「二人とも!!!…どんな子だと気にならないか。」
「勿論。…あ、あるなら見たいわよ。ねぇ、おじいちゃん。」
「あぁ。清純な子だといいのぅ。」
すっと、出された写真に母も祖父も笑顔に変わる。
パフェを美味しそうに食べようとする、はにかむステラが映っていた。